美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
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皆さん。4月に入学式、始業式の日の半日だけ学校生活をしたあと、長い臨時休業となってしまいました。不安やストレスを抱えながらの毎日で、ずいぶん辛い思いをさせてしまいました。
臨時休業中、家庭学習課題,オンラインの面談やホームルーム,授業配信など,学校から発信する様々な取り組みに対し,皆さんはしっかり受けとめてくれて、また保護者の皆様もご理解ご協力いただき、今日に至りました。どうもありがとうございました。
感染症が流行するということはこれまでもありましたが、これほどまで世界的に深刻な状況になるとは予想もしていなかったので、日々何をどうすればよいか考えながら取り組み、うまくいかなければ立て直すと言うことの連続でした。
学校は、毎日生徒が登校し、先生が出勤し、教室、実習室、グラウンド、体育館などそれぞれの場所で授業ができる、当たり前のこととして何も疑わずにいました。台風などで臨時休業があっても、1日ほどで授業回復ができるという経験から、これほどの長期にわたる臨時休業への備えができていませんでした。
今回、銅駝で使える機能やしくみを活用して、教職員みんなでアイデアを出し様々な対応をしてきました。そして皆さんはそれに応えて取組んでくれました。社会全体でも一人ひとりが自分のことだけでなく、他のひとのことを考え行動をしてきたことで、一旦緊急事態宣言が解除されるところまで回復してきました。しかし今後も油断はできません。「新しい生活様式」に取組むべきだと言われるように、今まで当たり前に,制限無しにしてきたことはもう一度見直さなければなりません。
皆さんは「レジリエンス(resilience)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「復元力」「回復力」「弾力性」という意味が含まれていて、困難や脅威に直面している状況で、立ち直る「しなやかな強さ」のことを言います。皆さんも私たちも、今回経験した新たな気づきやつながり、アイデアを出し実践できたことを大切にして、今後,様々なことに直面しても,しなやかにそして粘り強く対応していきましょう。
これまでのメッセージで話したように、「社会の人々が今日という日を精一杯生きている,頑張っているそのことで、私も今日生きることができ、私が今日という日をしっかり過すことが、誰かの今日を支えることにつながっていて、その上で共に明日を迎えられる」。学校を再開するにあたり、心がけて行動しなければならないことにしっかり取り組みましょう。そして今皆さんが抱えている不安や悩み,困難は、可能であればぜひ教員に話してください。一緒に考えていきたいと思います。
日常を「取り戻す」というよりも,新たな日常を「創り出す」ために共にがんばりましょう。
2020年5月25日・26日 学校再開にあたって
校長 吉田 功
※写真は,学校再開に向けて新たに植えた花