美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
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●総合的な学習の時間「表現探求P」 「無言のメッセージ」
3年生の総合的な学習の時間「表現探求」は,多様な学びを通して,芸術を学ぶ者として広い視野で興味関心をもち,課題発見,課題研究を進めながら自己の在り方生き方を考える授業です。時には,様々な分野で活躍されている大学の先生や卒業生を講師にお招きして学習を深めています。
今回は,校長が講師となり,戦没画学生や無言館(戦没画学生慰霊美術館)についての授業を行いました。校長は前任校在職の時,京都で開催された無言館の展覧会に行き“遺された絵画”の鑑賞をし,深く心に残っていました。6年前に銅駝に着任した際,校長室にあった『戦没画学生人名録』(無言館編)を見つけます。開いてみると「京都市立美術工芸学校」(銅駝の前身)の卒業生が何人も記載されているのを見て戦没画学生と銅駝についてさらに調べることにしました。一度無言館に行ってその場で作品を鑑賞したいとずっと思い続けていた校長は,その年の夏,ついに長野県上田市の無言館を訪問しました。京都での展覧会から10年後,念願を果たします。やはり無言館での作品鑑賞は特別な時間でした。
そんな経緯があり,これまで何度か「無言のメッセージ」というテーマで専門の日本史的な要素も加えて授業をしてきました。今回は,現在,堂本印象美術館で開催されている「小野竹喬・春男~父と息子の切ない物語」で展示されている小野竹喬さん,そして26歳で戦死した息子の小野春男さん作品についても紹介しました。
『戦没画学生人名録』に掲載されている京都市立美術工芸学校(銅駝の前身)の卒業生の中で,森富義典さん,大崎誠吾さん,三木清さん3名の作品は本校の作品を所蔵しており,実際にその作品を出してきて,漆芸専攻の教員が解説をしました。生徒は自分たちの先輩にあたる画学生と戦争について知り,本校に所蔵されている戦没画学生の遺された作品を直接鑑賞し,様々なことを考えました。