美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
〒604-0902 京都市中京区土手町通竹屋町下る鉾田町542[MAPを見る]
TEL. 075-211-4984 FAX. 075-211-8994
2018年がスタートしました。穏やかで希望のわき起こる一年であってほしいと願っています。
昨年、本校の教育活動、生徒の学ぶ姿をもっと多くの方に知っていただきたい、ホームページを見ていただきたいと考え、本校デザイン専攻の生徒が制作した手描きのトラの絵を使ったポスターを作成し、中学校へお送りしました。学校の玄関扉にも道行く方々に見ていただけるよう掲示しました。ポスターに添えたメッセージは「とことん 深く 幅広く」です。美術専門高校としての本校を象徴するような言葉です。本校は、1880年(明治13年)に京都府画学校として創立し、長く「京都市立美術工芸学校」という校名で、美術を深く学ぶ学校として教育活動を続けてきました。戦後は、日吉ケ丘高校美術課程として普通課程と併設された30年間の時代を経て、現校地で美術専門の単独高校として38年間取り組んでまいりました。「美術」という、この世に二つとない作品をこの世に生み出す営みは、10代後半の青年にとってさまざまな力を引き出し、大きく成長させます。本校での学びは、ただ、自己の作品を制作することにとどまるものではなく、その基本となる「観ること、感じること、考えること、表現すること」を、美術専門教育はもちろん普通科科目、総合的な学習の時間、学校行事など教育活動のあらゆる場面で重視しています。「深く」学ぶことと「広く」学ぶことはともに大切なことであり、そのことが変化の激しい21世紀を生き抜く力となると考えております。
昨年は、主体的、対話的で深い学びを一層進めるべく、日々の授業の改革に取り組んでまいりました。ICT機器、タブレットiPadを活用した教育活動も進展しました。そして生徒は、教室、実習室の中にとどまらない学びに熱心に取り組みました。課題研究としてのフィールドワーク、子どもみらい館や銅駝学区での似顔絵、震災復興支援活動に関わる宮城県への派遣や全国高等学校総合文化祭での発表、募金活動、介護施設でのアートワークショップ、東アジア文化都市2017京都での青少年文化交流活動、高大連携「まるっと-く2017」、姫路市での生徒会サミット、京都パレスライオンズクラブのご支援による「ヨーロッパ美術研修」など。地域とのつながり、他の学校とのつながり、年齢や府県そして国を超えたつながりで学んだことは大きな成長の機会となりました。
京都市は、昨年3月に「京都市立芸術大学移転整備計画」を発表し、市立芸術大学の京都駅東部崇仁地域への移転と同時に、同じエリアに本校も移転するという計画を発表しました。5年後には本校は新校地に移転し新たなスタートを切ることになりますが、それを待つことなく、2018年も「とことん 深く 幅広く」学ぶ教育活動を一層進めてまいりたいと考えております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2018年1月4日
校長 吉田 功