美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
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3年生の古典の授業で、香の体験をしました。
香は仏教の伝来とともに日本にやってきたと言われ、平安時代にここ京都で発達した文化です。平安時代の人たちは、部屋の中に香りを漂わせて楽しむだけでなく、着物や手紙に香りをつけて楽しんでいました。
『源氏物語』では光源氏や薫、匂宮の香りに女性たちがときめく場面が出てきます。また「梅枝」の段に香合せ(誰の香りが一番よいかを競う遊び)が登場し、源氏をはじめたくさんの女性たちがそれぞれ香を持ち寄る場面があります。同じ香でも調合によって微妙に香りが変わるため、それぞれに香の腕を競っていたようです。
今回の授業では、まず六種香と呼ばれる平安時代から伝わる代表的な香りを楽しみました。黒方、梅花、荷葉、菊花、侍従、落葉の六つの香りにより、日本の美意識と季節感をあらわしていると言われています。生徒たちは「しっとりした香り」「華やかな香り」などそれぞれの違いを楽しんでいました。
その後、香炉を使って実際に香を薫く様子を見たり、香を聞くための仕草を体験したりしました。
千年前の楽しみを現代で体験することで、より古典を身近に感じてもらえればと思っています。