美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
〒604-0902 京都市中京区土手町通竹屋町下る鉾田町542[MAPを見る]
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ご挨拶
鴨川河畔の桜がようやく開花し、1週間後には満開の中で入学式、始業式を行えるのではと心待ちにしております。
いよいよ今日から新年度となります。本日元号が発表され、5月からは「令和」という時代を刻むことになりました。
本校が「京都府画学校」として創立したのは、明治13年(1880年)。美術専門教育を行う学校として139年の月日が流れました。明治初年、四条派の画家であった幸野楳嶺が望月玉泉らとともに京都府知事に出した画学校設立の建議書には、「画業は諸々の技術の長で有り、国家にとって極めて有益な業である」と述べられており、絵画を学校という機関で教育することの重要性を訴えていました。画学校の設立が国家にとって重要であるという考え方は、明治初年の国内外の情勢をよく反映していますが、美術、工芸、芸術活動の発展とその社会への影響に強い期待が寄せられ、本校の歴史が重ねられてきました。
昨年京都市では、明治150年記念事業が行われましたが、その一つとして「銅駝美術工芸高校の所属作品展」を開催させていただき、本校卒業の著名な作家の方々の寄贈作品を多くの皆様にご観覧いただきました。また、京都市交通局と連携した生徒の課題研究で「地下鉄の魅力向上」のデザイン・企画提案を行い、具体的なチラシや商品として実現していただきました。今春3月18日から運行されている京都市バス観光系統(洛バス)の車内アートも本校生徒が課題研究として制作に取り組み完成させたものです。美術と社会がつながる教育活動がさらに充実、発展しました。
そして今年は、全国に先駆けて設立された番組小学校ができて150周年。現在の本校の校地は、番組小学校「上京第三十一番組小学校」に源をもつ銅駝小学校、銅駝中学校であったところです。地域の人々の教育に対する熱い思いに支えられて多くの子どもたちが学んできた場所です。その様な場所で教育活動をさせていただいてきたことにあらためて感謝し、2023年、4年後の予定されている京都駅東部崇仁地区への新築移転という次のステージへ歩んでいきたいと考えております。
「学校は希望を創るところ」です。
本校は、明治・大正・昭和・平成、そして令和と、元号で言えば5つの時代をまたいで美術専門教育に取り組んできました。今後も「本校が美術専門高校であること」「本校のような美術専門高校があること」の重みをゆるがせにせず、伝統ある美術専門高校として、今を生きる高校生の豊かな学びを保障し、アートの力で未来を切り拓く青年の育成に努めてまいります。
今年度も本校の教育活動にご理解ご協力を賜わりますよう、よろしくお願い申し上げます。
2019年(平成31年)4月1日
校長 吉田 功