美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
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新年のご挨拶
2020年を迎えました。皆様、新年おめでとうございます。
今年は東京オリンピックが開催されます。東京オリンピック「東京2020」では、大会ビジョンとして「スポーツには世界と未来を変える力がある」と唱われています。コンセプトとして「全員が自己ベスト」「多様性と調和」「未来への継承」。そして、「東京2020」のエンブレムは、江戸時代に広まった市松模様をもとにつくられたデザイン。組織委員会が制作したコンセプトムービーでは、
「3つの異なる四角形は、多様性を表しています。みんなちがうから、おもしろい。みんなちがうけれど、つながれる。互いに認め合い、支え合いながら、ひとつになる時がやって来ます。同じ形、同じ数の四角形でつくられるふたつのエンブレム。それは、すべてが平等である証。障がいの有無を越えて、あらゆる障壁を越えて、人と人がつながってゆきます。スポーツの感動は、スポーツの興奮は、世界中誰もが共有できる。世界中みんなをひとつにする。新しい未来は、きっと、ここから生まれます。」
とナレーションで語られています。
そしてこれからの社会を考えていく上で、たいへん重要な「持続可能性」「SDGs」についても、「東京2020」では「Be better, together より良い未来へ、ともに進もう」をコンセプトにし、持続可能な社会の実現に向けて、課題解決のモデルを国内外に示していくとしています。
日本でオリンピックが開催されたのは1964年、当時私は4歳でした。ようやく我が家にも登場した白黒テレビで聖火リレーを観ていたと親に言われましたが全く記憶にありません。その頃日本は高度経済成長の時代。敗戦からの復興をアピールする東京オリンピックは、高速道路や新幹線開通など政府も企業も大きな歳出と投資、モノの創出とそれを社会に普及させることに邁進していた時代に開催されました。50年以上経った今日、多様性、ダイバシティーやインクルージョン、持続可能性というようなワードが、未来に向けて重要な鍵となるようになって隔世の感があります。一方、オリンピック憲章には、「スポーツを文化と教育と融合させる」と言うことが掲げられており、「東京2020」を機会に文化や芸術のイベントも開催されます。文化、芸術や、教育と融合したスポーツの祭典に期待したいと思います。
本校は、今年2020年に創立140周年記念式典及び記念事業を行います。歴史と伝統のある美術専門高校としてその重みをしっかり受け止めつつ、多様性や持続可能性を外せない未来社会において、アートの力、アートで学んだ力が不可欠であることをあらためて確認したいと思います。そして、2023年の京都駅東部崇仁地区への新築移転を前に、未来性のある教育活動を一層充実させ、生徒、保護者、市民の皆様の信頼と期待を寄せていただく学校づくりを進めて参ります。
本年も本校教育活動へのご理解、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
2020年1月1日
校長 吉田 功