美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
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10日、ファッションアート専攻2年生の「実習1」で、神戸芸術工科大学ファッションデザインコースの見寺貞子教授をお招きし、ファッションの視点からユニバーサルデザインについて考える特別講義を実施していただきました。最終学年を控えた現2年生が、より広い視野からファッションを考えるきっかけに、と言うことでこの特別授業を計画しました。
見寺先生は、大学で教鞭をとりながら、ライフワークとして、高齢者や障がいのある方にむけたファッションデザインや、ファッションショーの開催、ソーイング教室など、さまざまな実践に取り組んでおられます。政府の統計や客観的なリサーチを踏まえたうえで、ファッションを専門とする人ならではの発想やアプローチを紹介していただきました。決して簡単ではないテーマですが、生徒たちは非常に興味を持ってお話を聞かせていただきました。
中でも、日本人の平均寿命と健康寿命に10年以上の開きがあり、それを短縮していくことは社会の改善だけでなく、若者の暮らしの改善にも直結すること、その方法として、一般に言われる「食と運動」に加え、「ファッション」が高齢者の社会参加や身体機能の維持と改善に大きな役割を果たす、という先生の言葉に、ファッションを学ぶことの奥深さや可能性を感じた様子が印象的でした。また、ファッションは誰にとってもかっこいい、魅力のあるものにできる、それができるのがアーティストだという言葉はファッションを学ぶ生徒たちへの大きなエールでした。
今回の講義の事前事後課題として、各自が両親や祖父母など身近な年長者にリサーチを行い、ファッションにかかわる新しい提案を考え、授業内で発表を行いました。短時間での取り組みでしたが、先生の講義からの新しい気付きや視点の広がりなどがあり、それぞれ興味深いプレゼンテーションを行うことができました。