「なりたい自分」を探し、深める!
普通科・教育みらい科
〒601-8348 京都市南区吉祥院観音堂町41[MAPを見る]
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卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。三年間の高校生活を終え、塔南高校を本日巣立つ皆さんに心からお祝いを申し上げます。
今年の卒業生の皆さんは、高校に入学するとき、新しい入試制度の下、前期選抜、中期選抜の難関を突破してこの塔南高校に入学されました。以来三年間、いろいろな新しいことに挑戦し、困難を克服して頑張る姿は、単独選抜一期生として後輩の範となり、新しい塔南高校の礎を築いてくれたと感謝しています。
同じ時代を同じ学び舎で過ごした仲間は、一生の宝となります。ぜひ、大事にしていただきたいと思います。本校の建学の精神である『「知性」を備え、「誠実」に生きることにより「世界の文化」の発展に寄与する』という言葉は、この学び舎で集い、青春を過ごして、巣立っていった卒業生に脈々と受け継がれてきました。今年卒業する皆さんも、この建学の精神を生かし、世界の平和と文化の発展に貢献できるような立派な人になってほしいと願っています。
しかしながら、今日の社会の変化は、目まぐるしいものがあります。人工知能が急速に発達し、社会の中に深く入り込んでいます。今やルールがはっきりしている囲碁や将棋などは、人間を凌駕しつつあります。このような人工知能の急速な発達によって、現在の職業の六割が近い将来無くなってしまうと言う人さえ居ます。そのような先行きの見えない社会の中で生きていくためには、未知なるものに挑戦し、人と協働することが必要です。そのためには他者を理解し、話し合うことのできるコミュニケーション力をしっかりとつける必要があります。厳しい社会だからこそ、積極的に自分の知らない世界に目を向けて、行動してほしいと願っています。
また、選挙年齢が十八歳になり、高校生の間に投票することができるようになりました。実際に昨年の選挙に投票した人もいると思います。少しは政治というものが身近に感じられるようになったのではないでしょうか。少子高齢化や人口減の社会問題がすぐそこまでやってきています。社会問題を解決するのが政治の役割だとすれば、政治に関心を持って行動することが求められるのではないでしょうか。政治に関心が無ければ、社会は変わりません。ぜひ、政治に関心をもって行動してほしいと願っています。
若い皆さんには無限の可能性があります。社会の中でたくましく生きていくことを期待しています。
平成29年3月1日
京都市立塔南高等学校
校長 古池 強志