「なりたい自分」を探し、深める!
普通科・教育みらい科
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11月12日(日)午後3時から5時過ぎまで,先斗町歌舞練場(中京区)にて行われました,「京都・和の文化体験の日」吉例顔見世興行連携イベント<はじめまして 歌舞伎>に本校からも1・2年生希望者10名が参加し,最新のICT技術を用いた「素踊り」公演や「長浜子ども歌舞伎」についてのトークセッション等を堪能しました。
この「京都・和の文化体験の日」は,世界的なスポーツ大会が集中的に開催されるという機会(平成31[2019]年=ラグビーワールドカップ/平成32[2020]年=オリンピック・パラリンピック/平成33[2021]年=関西ワールドマスターズゲームズ/等)を控え,また,文化庁の京都への全面的移転も踏まえ,日本を代表する文化芸術都市・国際観光都市である京都市が,日本文化の真髄である京都の文化芸術を次の世代にしっかりと伝えていくために,大学生をはじめとする若者が,「和の文化」に触れ,伝統産業に親しむ機会を提供することを目的として,平成26年度から実施しているものです。
今年度は特に「歌舞伎」をテーマに,京都の「和の文化」における年中行事である「吉例顔見世興行」との連携イベントとして行われました。
第一部は,先斗町歌舞練場と宮川町歌舞練場(東山区)という離れた2拠点で同時に演ずる歌舞伎俳優の舞踊をバーチャルで“共演”させる,という世界初の取組「虚実共演伝送舞踊『京結夢現連獅子(みやこむすびゆめのれんじし)』」と,出演者によるトークショーです。
出演は,八代目中村芝翫,四代目中村橋之助,三代目中村福之助,四代目中村歌之助の皆さんです。父である芝翫丈は先斗町に,兄弟3名(お三方は16~21歳で,今日の観客の大多数を占める年齢層とぴったりです)は宮川町にいて,それぞれの舞台で連獅子を踊ります。宮川町にいる3人の映像は,「注目する被写体を切り出して伝送する」「映像・音声を低遅延で同期伝送する」最新のICT技術を用いて伝送され,あたかも先斗町歌舞練場の舞台に立っているかのような映像となって,リアルとバーチャルとが融合し,タイミングもぴったりと合った四人連獅子の素踊りが約20分間にわたって繰り広げられました。
終了後のトークショー(これも宮川町の3人はバーチャルで出演です)には門川大作京都市長も参加され,楽しいひと時となりました。芝翫丈は「正直,こんなにうまくいくとは思いませんでした。最新の技術をもっと歌舞伎に取り入れたら面白いですね」と話しておられました。
休憩をはさんで第二部は,「はじめまして子ども歌舞伎」と題し,長浜曳山まつりの「子ども歌舞伎」に関するトークセッションを行ってくださいました。長浜曳山博物館の前館長中島誠一氏の軽妙な語りを中心に,実際に曳山「月宮殿」の舞台に立った小学校6年生の児童やその父親(三味線を弾いておられます)も祭りに対する思いを披露しました。終わりには,観客を含めて皆で実際に演目の一節を語ってみるなど,充実したひと時でした。
また,会場では,併催イベントとして,「変身歌舞伎」のブースも設けられました。これは,カメラの前に立って,「隈取」(歌舞伎独特の化粧法)のお面をかざすと,その模様が画面上の自分の顔に重ね合わされ,隈取をした顔でいろいろな表情の写真が撮れるというものです。ラスベガスや「ニコニコ超会議」の歌舞伎公演会場でも好評だったとのことで,今回もたくさんの参加者が楽しそうに体験していました。
市内ではさまざまな体験イベントが行われており,何よりも京都には「ほんまもん」に触れる機会がたくさんあります。一人でも多くの若者が日本の伝統文化に触れ,「鑑賞する」「演奏する」「制作する」等々,出来る範囲での「担い手」となっていくことを願っています。
[写真](第一部の様子は撮影不可でした)
左上 公演前に「変身歌舞伎」体験中
右上 「変身歌舞伎」のお面を手に
左下 第二部のトークセッションの様子
右下 終了後,会場入口にて