「なりたい自分」を探し、深める!
普通科・教育みらい科
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3月24日(土)午前10時30分から,本校書道部8名は,京都市吉祥院図書館主催による「書道パフォーマンス」及び「書道ワークショップ」を行いました。
同館での書道パフォーマンスは,今年度2回目(平成27年度からの通算では4回目)となります。ただし,前回(10月21日[土]午後)は雨天でしたので,場所を中庭ではなく館内に移して若干狭いスペースで行いました。よって,中庭を舞台にパフォーマンスできるのは,今年度は今日が初めてです。少し肌寒い中でしたが,さわやかな晴天のもと,生徒たちはのびのびと演技を行うことができました。
第一部は,「書道パフォーマンス」です。
今回のテーマは「平成を斬る!」。前半が吉祥院図書館長の仲田義明様による吟詠剣詩舞とのコラボ,後半が4つに分割した紙(通常は1枚の大きな紙を使って演技しますが,中庭の大きさや観覧スペースとのバランスを考慮して,少し小振りにまとめました)にメッセージを表現していきます。
図書館員の方によるキーボードの生演奏にのせて,頼山陽の「題不識庵撃機山図」詩を仲田館長が朗々と吟じながら,剣舞を披露していかれます。それにあわせて,3名の書道部員と顧問の藤林先生の計4名が,4枚のパネルにそれぞれ詩の一部をリズミカルに書いていきました(こういったパフォーマンスを「書道吟」と呼ぶそうです)。中庭にきりりと引き締まった空間が現れ,観覧していた地域の方々や子どもたちも,思わず見入っていました。完成後には詩の意味や込められた作者の思いなどを仲田館長が解説してくださり,理解が深まりました。
後半は,8名の部員全員で一つの作品(「平成新聞号外」)を制作しました。
まずは枠線を引くところからパフォーマンスが始まりました。開始前にそれぞれの紙の右上に段ボール紙が置かれていて,「何のためだろうか?」と思っていたのですが,それは枠線の次に描く縦罫線の幅を決める定規代わりだったのでした。
BGMにのって,流れるような動きの中で作品が形作られてゆき,楽しく見ることができました。なお,この作品は,今後図書館内に展示される予定です。
第二部は,「書道ワークショップ」(しおりづくりにチャレンジ!)です。
約20名の子どもたちが参加してくれました。
図書館カードの大きさの色紙に思い思いの絵や文字を描き,それをパウチ加工して「しおり」にするという体験です。最初子どもたちはおっかなびっくりで,練習用の大きな紙に,書道部員の高校生たちのアドバイスをもらいながら遠慮がちに描いていました。だんだん慣れてきて,いざ本番となると,思い思いの色合い・タッチでイラストなどを書き込んでいました。
描き上がると図書館員の方がパウチ加工をし,紐をつけてくださいます。子どもたちは,出来栄えに満足の様子でした。
大勢の,特に地域の皆様の前で取組を発表でき,また子どもたちとの交流も図れるという貴重な機会をくださいました,吉祥院図書館の仲田館長をはじめとする職員の皆様方に厚く御礼を申し上げます。
また,保護者の皆様もお忙しい中応援にお越しくださいまして,厚く御礼を申し上げます。
有難うございました!
【参考】
頼山陽の詩「題不識庵撃機山図」[不識庵(ふしきあん)機山(きざん)を撃つの図に題す]について
(白文)
鞭声粛粛夜過河
暁見千兵擁大牙
遺恨十年磨一剣
流星光底逸長蛇
(書き下し文)
鞭声(べんせい)粛粛(しゅくしゅく) 夜河を過(わた)る
暁に見る千兵の 大牙(たいが)を擁するを
遺恨なり十年 一剣を磨き
流星光底 長蛇(ちょうだ)を逸(いっ)す
(通釈)
(上杉謙信の軍は)ひっそりと鞭音もたてないようにして,夜のうちに千曲川を渡って (川中島の敵陣に)攻め寄せた。
(武田方は)明けがた(霧の晴れ間に,上杉方の)大軍が大将の旗を中心に守りながら,迫ってくるのを見つけた。
(この戦いで謙信は信玄を討ちとることができなかったが,その心中を察すると,)まことに同情にたえない。
この十年の間一ふりの剣を研ぎ磨いて,(その機会を待ったのであるが,)うちおろす刀一閃の下に,ついに強敵信玄をとり逃がしたのは無念至極なことであった。
[写真]第一部・書道パフォーマンスの様子
1枚目 前半・館長の吟詠剣詩舞とのコラボ
2枚目 後半・その1
3枚目 後半・その2