「なりたい自分」を探し、深める!
普通科・教育みらい科
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平成30年11月12日 (月)午後から,全学年で人権学習を行いました。
【1年生:左】
1年生の人権学習は,「ネット社会の実態を通して,高校生の人権を考える」をテーマとして,佛教大学教育学部長 原 清治 教授による講演を行いました。
事前に1年生で実施した『中学生・高校生のネット利用に関する実態調査』の結果をもとに塔南高校生の特徴を分析され,「お互いに悪意なく傷つけあうことの怖さ」「ノリのよさの怖さ」「顔を合わせてきちんと話すことの大切さ」など,SNSの話だけにとどまらず,お話は多岐にわたりました。また,質問された内容について,生徒が考え,自分の意見を発言する場面もありました。多くの実際の事例を挙げながらユーモアをまじえたお話で,かつ最後は真剣に今の高校生に伝えるべきメッセージを発信していただきました。
【2年生:写真中】
2年生は映画「縞模様のパジャマの少年」を視聴しました。
11月7日の事前学習では,2年生担任団が“「縞模様のパジャマの少年」を視聴するにあたって”という資料を作成し,なぜ人権学習にこの映画を視聴するのかを学び,当日を迎えました。当日は旧体育館での実施ということもあり,集中して前向きな姿勢で取り組めるかという懸念もありましたが,第二次世界大戦下のユダヤ人迫害という題材の中にも,ドイツ人少年とユダヤ人少年との友情と,哀しい運命を描いた,心揺さぶるストーリーあり,生徒たちは映画の魅力に引き込まれて,食い入るように視聴していました。そのなかで,人種など問わない純粋な友情と,戦争がもたらす子供たちの宿命に胸を痛めながらも命の尊さをしっかり学んでくれたように感じました。
視聴後は,教室で「感想文」に取り組みました。その感想文を活用して,事後学習へ展開していく予定です。
【3年生:写真右】
3年生は本校で10年以上続く恒例の「車いすバスケットボール選手との交流学習」を行いました。昨年度に引き続き,「平成30年度オリンピック・パラリンピック・ムーヴメント全国展開事業」としても位置づけられています。
まず11月7日(水)に,車いすバスケットボールのパラリンピック日本代表選手で,生徒たちとほぼ同年代である大学2年生の鳥海連志さんのドキュメンタリーの視聴を踏まえた事前学習を行いました。当日は実際に鳥海さんの指導をされました坂野晴男先生(現京都市教育相談総合センターふれあいの杜館長)を講師として,また京都アップス・レイク滋賀の2つの車いすバスケットボールチームから6名の選手の皆さんをお招きして,車いすバスケットボールの交流学習を行いました。
はじめに,選手の皆さんの模範演技で素晴らしい技術を見ました。その迫力・敏捷さ・スピード感に生徒たちは驚いていました。続いて,「車いす体験」(競技用車いすに乗り,前進してコーンの周りを回ったあと後進してゴールする)で,時間の許す限り多くの生徒が操作の難しさを体感しました。「体験試合」で,クラス対抗試合を選手の方の補助のもとに行いました。対抗試合はすべて2-2の引分けで,車いすの操作の難しさや思うようにいかない動きの中でも,大いに盛り上がりを見せていました。最後に,「選手の方とのお話」で,選手の方を囲んでクラスごとにお話を伺いました。病気や怪我の経験,車椅子バスケットとの出会い,生徒たちへのメッセージ等,生徒たちはとても感銘を受けました。来たる2020年東京オリンピック・パラリンピックへの興味・関心も高まったようです。
体験の内容も濃密でしたが,準備や選手の介助・お手伝い,試合運営等,生徒が主体的にスムーズに運営していました。運営や体験,介助,お話等を通して,障がいのある方と身近に接し,お話をし,一緒にスポーツをしたことはたいへん貴重な経験になったとの感想が多数寄せられました。生徒は様々な意味で,健常者と障がいのある方が心地よく暮らせる共生社会,本当のバリアフリーな世の中を作っていかねばならないと感じたと思います。
全学年とも,11月28日(水)のロングホームルームの時間に事後学習があります。しっかりと学習した内容を深めて,今後の学校生活や社会生活のなかで,互いの立場を認め合い尊重し合う意識,思いやり,共生・平和の精神を大切にして,誰もが気持ちよく過ごせる毎日を構築していく1人として立派に成長してくれることを願っています。