社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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2月20日(土)8時から18時ごろまで,法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎(東京都千代田区)で「クエストカップ2016全国大会」が行われ,本校1年生のチーム「うーぱー」(東前明日香さん,荒木彩那さん,中路祐さん[いずれも1組])がファーストステージに出場しました。
この大会は,現実社会と連動したリアルな学習テーマに取り組みながら自ら感じ・考え,チームでの活動を通して自律的な学習姿勢と豊かな創造性を育む,「クエストエデュケーションプログラム」の取組の成果を発表するものです。
今年の大会テーマは,「勇気あり。」です。このテーマのもと,実在の企業から出されたミッションに応える「企業プレゼンテーション」部門,夢を実現した先人たちのストーリーを追う「人物ドキュメンタリー」部門,自分の過去と,未来の履歴書を執筆する「自分史」部門の3部門に分かれて審査が行われました。
3部門を合わせた応募総数は,全国81校から約1万人・1,486チームで,この中から選ばれた「優秀賞」72チームが発表を行います。
日本のトップ企業6社とのタイアップ企画であるこの大会は,全国の中学・高校生が自らのビジネスアイデアを実際の企業の方々に披露するというもので,本校では1年生外進クラスの生徒たちが「エンタープライズI」の授業において参加しており,約半年をかけた試行錯誤ののち,12月に校内選考を兼ねた発表会を行いました。校内選考を勝ち抜いたチームの一つが,「企業プレゼンテーション」部門において各企業の上位10作品として「優秀賞」に選ばれ,見事全国大会への出場権を得たというわけです。
チーム「うーぱー」は,大和ハウスからのミッション「私たちが世界を変える! 72億のハートを動かす大和ハウスの新商品を提案せよ!」に対して,「レインボーハウス」を提案しました。
「レインボーハウス」は,1辺2mの立方体・ポリエチレン製で,4名程度が寝泊まりできる,災害時の避難所生活を明るくする商品です。これまでの避難所生活では,臭いや生活音が気になったり,プライバシーがなかったりという物理的な問題や,コミュニティの解体により人間関係のストレスが起こるといった心理的な問題の存在が明らかになっていました。
これまでから,段ボールハウスやテントは一部利用されていたのですが,機能面のみが重視され,避難所に彩りがなく,さらにストレスがたまるという悪循環が生じていました。そこで,レインボーハウスはその名の通り,7色での展開を提案しています。
消臭や防音効果も兼ね備えた素材に,色という要素を加えることで,無理なく,避難所に明るさをもたらせると考えました。さらに,ラジオ体操を色ごとに行う等,コミュニティの構築にも貢献できるという応用例も紹介しました。それにより,新たなコミュニティの構築に役立ててもらい,ストレスの軽減を図ろうというものです。
「レインボーハウス」という名前には,雨のあとにかかる虹のように,被災という「雨」のあとに少しでも光を照らしたいという3人の希望が込められています。そしてこの活動が世界中に伝われば,頑張っている被災者を見て,世界が動くと考えたのです。
全国大会は各企業の出場チームの中から代表1チームを決める「ファーストステージ」と,各企業の代表(計6チーム)の中からグランプリ・準グランプリ作品を決める「セカンドステージ」とからなります。今回はファーストステージで敗れてしまったのですが,終了後の交流会では,審査員の方から「うーぱーを推す人もいた」と教えていただき,本校のチームは落ち着いて質の高い発表ができていたのではないかと思います。また,今年のグランプリは大和ハウスの代表チームが獲得されたのですが,そのチームは二次審査でも満場一致というほどの実力であり,本当に惜しくも1次で敗退したのだということがうかがわれました。
帰り道にしっかりと反省を行い,今大会のテーマ「勇気あり」という言葉を噛みしめ,全国大会に出た経験が今後に生かしていこうと誓い合いました。「勇気」をもって踏み出した一歩は,必ず次につながると思います。今後の3人の活躍に期待しています!
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左上 会場入口にて
右上~左下 発表中の様子
右下 質疑応答の様子