社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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2月23日(火)午後6時30分から8時まで,京都市総合教育センター4階の「永松記念ホール」(下京区)にて,「子どもを取り巻く薬物の現状について様々な立場から考える」と題した「『薬物乱用防止』シンポジウム」(主催:京都市地域生徒指導連合会,共催:人づくり21世紀委員会等)が開催されました。生徒代表パネリストの一人として本校2年生の佐藤来唯さんが参加し,高校生の立場から薬物を取り巻く現状や高校生の思いを大人たち(警察・学校・保護者代表)と語り合いました。
パネリストとして登壇した京都市立高校生は6名で,全員,昨年12月19日(土)午後に行われました「高校生自らが考える薬物乱用防止シンポジウムin京都」(於:京都産業大学むすびわざ館)に参加した生徒たちです。「夜回り先生」として有名な,花園大学客員教授の水谷修先生による薬物乱用の危険性についての基調講演や高校生とのディスカッションを通して,水谷氏の御経験に基づいた話に惹きつけられ,薬物使用がどれほど危険なことであるかを理解しました。
生徒たちは,「不良の世界に幸せはないぞ」「薬物が身近に迫ってきたとき,自分の身を守ることを最優先に」と言われたのが印象的だった,等,水谷氏のお話を聞いての感想を述べていました。
また,「家庭に当事者意識がないのを身をもって感じた」「自分に関係のない話だと一線を引かず,普段から気をつけておくべき」「人とのつながり,信頼できる友人関係を構築することが大切」等,それぞれの思いを率直に語っていました。
大人側(コーディネーターや他のパネリスト)は,「薬物事案は家庭・地域で起こっている。興味本位の情報に踊らされるのではなく,『子どもたちを守る』という視点で保護者がつながり,問題意識を共有することが大切。」「市立中高で薬物乱用防止教室等の取組を行っているが,やり方については今後工夫する必要がある。 “なぜ手を出したらだめなのか”“誘われたらどうするか”を子どもたち自身に考えさせることを通して規範意識の醸成を図っていきたい。」「アンケート結果から,薬物は我々が思っている以上に子どもたちの身近なところに迫っているということがわかる。パーセンテージで数字を見ると大したことがないような印象かもしれないが,具体的な人数に直すと大変な数。」「子どもたちは,『薬物は煙草よりも体に害がない』等,大人が思っている以上に知識がなく,薬物の恐ろしさを知らない。」等,現状分析や懸念,今後の取組について発言していました。
まとめとして,「薬物問題は,単なる非行問題ではない。命にかかわる健康問題だ。年末のシンポジウムで水谷先生は,『薬物は人を3回殺す。一つ目は頭,二つ目は心,三つ目は身体』とおっしゃっていた。さまざまな角度から子どもたちにアプローチし,正しく伝えることが必要だ。」という呼びかけがありました。
参加者の皆さん(高校生も含めて)は,このシンポジウムを通して,「当事者意識」と「正しい知識」を持つことから始めることの大切さを痛感していました。
熱心に参加してくれた佐藤さん,有り難うございました!