社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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8月1日(火)午後、夏季進学補習の一環として3年生の世界史選択者のうち希望生徒を対象に美術展の見学会を行いました。見学したのは京都市京セラ美術館で現在公開されている特別展「ルーヴル美術館展 愛を描く」です。
美術館へ向かう前に学校で簡単な事前学習を行い、西洋美術史の大きな流れを概観した後、美術館に赴きました。比較的空いた時間帯に行くことができたため、友人同士で語り合いながら、じっくりと絵画の読み解きや時代背景の考察などを行うことができました。今回の経験が参加生徒それぞれの興味・関心や活動の幅を広げるとともに、進路実現に向けた努力の糧になることを期待しています。
以下は、参加した生徒の感想の一部を抜粋したものです。
「先生の解説を聞いてから絵画を見ると、確かにバロック様式の迫力やロココ様式の緻密さ、繊細さが感じられて面白かったです。ロココ様式の絵画の一部には確かに背景の描き方や特定の人物の配置、描き方などに中国の香りを感じられるものがあって、西欧諸国の積極的な対外進出があったからこそ見られる変化なのかなと思いました。一方でルネサンス期の絵画にはやはり中世の絵画に近しいタッチや世界観が見られて、強く根付いた社会的意識から完全には抜け出せないアーティストの意識を感じました。またロココ様式の時代の画家の作品にも、淡い色合いを得意としたからこそ映し出される悲嘆もあったりして、一概にその時代の表現と括れないからこその絵画の価値なのかなと感じました。」
「今回の展示には16~18世紀の作品が多く、当時の文化や風俗を知る史料として楽しむことが出来ました。人々の好みや流行を追いたいという欲望を満たすような絵画を描き、残せるようになったという点で、やはり中世からの経済的な発展による脱却と、それにともなう精神的・文化的な脱却が見られるなと思いました。また主題の変遷も面白かったです。十字軍にまつわるイスラームの魔女の逸話を題材にした絵画は、当時の東方世界への興味や優越的な感情が反映されているのかもしれないなと思いました。…世界史を意識しつつ中世ヨーロッパなどの知識も持って美術展に行くのは初めてだったので、新しい楽しみ方ができたなと思います。ありがとうございました。この経験を糧にしつつ、夏頑張ります!」