社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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第2部は,3フロア・計70グループに分かれての,地声による,数人の聴衆との,双方向的な質疑応答となる,「ポスター形式の発表による活動報告」です。
1年生たちは先輩が待ち構えている5・6・7階に移動し,事前に「要約集」を読み込んで選んでおいたポスターの前に陣取りました。1年生たちも4月の学習合宿で一度ポスタープレゼン大会を経験していますので,しっかりとメモを取りながら聴き,質問する姿が見られました。また,2年生は練習のときよりずいぶん堂々と聴衆に向けて説明をし,質問に対するやり取りも丁寧に行っていました。お互いに5回繰り返し行われる機会を目いっぱい使って,調査結果を「伝える」・「受けとる」ことがそれぞれ出来ていたように思いました。
最後にメモリアルホールに1年生・2年生が全員集合し,御来賓の京都大学大学院経済学研究科准教授の王 英燕 先生から御講評をいただきました。
王先生は,学術研究を日ごろからなされている御立場から,将来大学で学ぶ生徒たちにむけて詳しく講評して下さいました。
「事例研究の流れとしては,
(1)課題の選択・・・先行研究を踏まえて課題を抽出する,
(2)調査手法の選択・・・メンバー内でディスカッションしながら課題解決に最も適切な手法(インタビュー・アンケート・観察等)を検討する,
(3)データの分析収集・まとめ・発表,という手続きを踏む。皆さんの発表では,しっかりとした手続きを踏んで分かりやすいポスターを作り,興味深いプレゼンテーションができていた。」とお褒めの言葉をいただきました。
次に「志を持って難しいテーマ設定に挑戦してほしい。文化の違いからうまくいかない場合がある。それは,日本で当たり前のことが海外では当たり前でないことがたくさん存在し,日本の基準だけで考えるのではなく,世界基準はどうなのかを考えるべきである。」と述べられました。
最後に,学術研究に進んでいくうえでのご注意を3点ご指導いただきました。
(1)細部にばかり目を向けると論じる範囲が小さくなるので,全体を俯瞰し,細部に目を向けること。
(2)そもそも概念とは何か。しっかり定義を明らかにしたうえで,研究を進めること。
(3)調査した結果,そこで得たデータを分析する一方で,そのデータの信ぴょう性を疑うこと。自分で得たデータだからと言って妄信してはいけない。
これらのアドバイスを胸にしめ,今後の探究活動を進めていきましょう。
次は,15期生が「選択制海外フィールドワーク」をはじめとする様々な活動に真摯に取り組み,後輩たちにエンプラ魂を引き継ぐ番です。活躍と飛躍を期待します。
最後になりましたが,この発表会と並行して,附属中学校の希望生徒・保護者の皆様への海外FW報告会も昨年度同様行い,さらに今年度は「スーパーグローバルハイスクール」第5回報告会も実施しました関係から,多数の皆様方の御参加をいただくことができました。(参加者数:総計約830名[高校1・2年生約560名,附属中学生約100名,中高保護者約100名,教育関係者約20名,本校教員約50名])お忙しい中多数の皆様方の御来校を賜り,誠に有り難うございました。
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1段目~3段目左 ポスター発表の様子
3段目右 王先生のご講評の様子