社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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8月4日(火)午前10時から,本館2階調理試食室にて,高校生8名(男子6・女子2名),附属中学生5名(女子のみ)及び教職員9名(男1・女8名)の計22名が参加して,京都市環境政策局(循環型社会推進部ごみ減量推進課)主催による,「3キリクッキング講座」を開催しました。講師は,京(みやこ)エコロジーセンターでもエコクッキングの講師を務めておられます,力石さち先生です。スタッフの方や,「おやじクラブ」の皆さん(4名)とともにいらして下さいました。
京都市では,ごみ減量を一層進めるため,家庭ごみの約4割を占める生ごみの減量に向けて,食材を使い切る「使いキリ」,食べ残しをしない「食べキリ」,ごみを出す前に水を切る「水キリ」,これらの3つの「キリ」に取り組む「生ごみ3キリ運動」の普及啓発に努めておられます。
西京家庭科では,日頃から中高の交流をはかるように努めてきており,数年前からは中学と高校とで共通のテーマを設定し,中学1年生から高校1年生までの4年間連続した流れの中で家庭科の授業を構築できればと考えてきました。その中で,社会とのかかわりや広い視野を育成するための第一段階として,「環境と消費」の分野を中高をつなぐ軸に設定できればと考えています。
今回,京都市環境政策局ごみ減量推進課から「生ごみ3キリ運動普及啓発」活動参加へのお誘いがあったので,高校生が実習に不慣れな中学生をサポートするような形でクッキング講座を行うこととしました。中学生と高校生がともに学習し,交流できるよい機会であり,御家庭でも台所からごみを出さず,地球と身体にやさしい料理への取組を広げていく契機になるのでないかと思われます。
参加者は5つのグループに分かれ,主に「いわしとあじの手開きと,それを使った料理」に挑戦しました。
まずは手開きで3枚に下ろします。最初はおっかなびっくりだった生徒たちも,数をこなすうちに上手に下ろせるようになっていきました。
それをバターを塗ったグラタン皿に並べてオーブンで焼く「いわしとあじのチーズかけグラタン風」にしたり,たたいてつみれにしたものを油で揚げて「岩石揚げ」にしたり,骨の部分は低い温度で7~8分かけて揚げて「ほねせんべい」にしたりしました。
その他に,先生とスタッフの方とで,「枝豆と梅干の炊き込みご飯」「お茶葉の佃煮風」「水ようかん」も作って下さいました。
12時には何とかすべて出来上がり,参加者で試食です。いずれもおいしく出来上がっていました。力石先生からは,この講座に込められている思いや,青魚と白身魚の生息する深度の違いの説明,また「水の循環(京都で使った水が八幡や大阪でも繰り返し使われ,海に流れ込んでプランクトンや魚を育てる,というサイクル)を常に意識して大切に使ってほしい」「今日扱った魚は本当に弱くて,刃物を入れると味が変わってしまう。それで手開きにするのが一番いい」といったことなどもお話しいただきました。
参加した生徒は「こわかった魚が手でさばけるようになってよかった。家でもやってみたい。」「おやじクラブの先生にいろいろ教えてもらえて楽しかった」「食べるということは他の命をもらうということを,改めて感じた」などといった感想を述べていました。
これを契機に,御家庭でも「使いキリ」「食べキリ」「水キリ」を心掛けていただければと思います。お忙しい中御来校下さいました力石先生をはじめスタッフ及びおやじクラブの皆様,有り難うございました!