社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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10月20日(金),27日(金)の6,7時間目に2年生(14期生)EP2の秋課題発表会が行われました。今回は社会科学ゼミの発表会の様子をお伝えいたします。
社会科学ゼミでは秋課題として,「研究計画書」の作成が宿題となっておりました。
1.自分の研究テーマ
2.テーマの背景
3.問い
4.仮説
5.大まかな章立て
を所定の課題シートにまとめるといったものです。今回の秋課題発表会では,その研究計画書に基づいて,グループないしは個人で発表を行いました。
例えば,「ファッションと香り」をテーマとした班では,その2つにどのようにして「社会的な価値」が付与されるに至ったか,香りと古代の地位との関係性を切り口に研究を進めていきます。また,「日本はグローバル化とどのように向き合うべきか」というテーマ設定を行ったグループもありました。
グローバル化といっても,近年に限った現象ではなく,遣唐使の時代,中国・朝鮮半島との交易,江戸時代の鎖国,ペリー来航,明治時代のグローバル化,大東和共栄圏,そして近年のグローバル化傾向など,歴史的に見ても,日本は様々な形で世界と関わってきました。それらと現在の状況とはどのように違うのかという比較の観点で研究を進めていきます。その他にも,「日本の伝統文化」がいつどのようにして「伝統文化」になったのか,三国志の曹操が皇帝に「あえて」ならなかったのはどのような社会的文脈によるものなのか,さらにはLGBTの歴史的考察を行う班など,テーマは多様です。
社会科学では,自然科学のように明らかな客観性をもってデータの検証を進めていくことが困難であり,また地球という同じ社会にいる限りにおいてある程度の主観が入ります。しかしながら社会科学の面白みは,同じ現象であっても,同じデータであっても,その見方次第では常に新しい視座を提供できるという点にあります。今まで当たり前だと思っていた物事を,一歩引いて斜めから見ると全然違ったように見える。このようにして,これまで自分がもっていた社会の見方,常識が瓦解していく体験ができるはずです。 論文第一稿の提出まで残りわずか。みなさん,あまり「勉強」と堅苦しくならないように,楽しみながら研究を進めてください!