社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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3月1日(木)午前10時から,本館7階の京一商西京メモリアルホールにて,平成29年度卒業証書授与式を挙行しました。本日卒業式に臨んだのは,自然科学系コース165名,社会科学系コース117名,総計282名(男子144名,女子138名)のエンタープライジング科第13期生です。
卒業証書授与に続く校長式辞で,竹田昌弘校長は,「皆さんの学習に対する取組の真剣さ・深さ,そして単に学習にだけ注力するのではなく,学習以外の学校行事に対しても本気で楽しむ姿が印象に残っています。」と13期生との思い出を振り返られ,本校の校是「進取・敢為・独創」のように今後も社会で活躍,貢献できる力を身につけてほしいと述べられました。
次に,京都大学総合博物館准教授,塩瀬隆之先生のご講演でのお話を紹介されました。「自分と考え方も言葉も文化も異なる人たちと日常的に接することは口で言うほど簡単ではありません。違和感も生じることがあるでしょう。しかし,そこから始まってその違いが楽しめるかどうかで,その後の人生は,大きく左右されると思います。大事なのは自分を常にみつめ直すこと。異質の中に身を置いてみることほど,有効な方法はありません。その違和感によって振り動かせて変わる自分が,本当の自分かもしれないし,それでも変わらない自分が,自分なのかもしれない。」
「皆さんには,西京高校で培った「社会人力」に加え,自分とは異なるモノの見方や考え方をする人がいるという「多様性を常に意識することができる力」,つまり「多様性への寛容力」をもちながら,自分の幸せのために,そして周りの人の幸せのために世界の中で活躍し,貢献できる,グローバルリーダーをめざしてほしいと思います。」と話されました。
最後にまとめとして次のように述べられました。
「ここにいる皆さんは,小学校以来12年間にわたる保護者や学校から与えられる教育は終了します。これからは,いよいよ自分のための勉強,つまり,「主体的な学び」への挑戦が始まります。「主体的」とは,他者の言葉に耳を傾けつつ,他者に流されない態度をとる,という一見矛盾する二つの行為を同時に行う,大人へ向かおうとする態度です。
また,主体性は行動するという「積極性」に加え,失敗を恐れずにチャレンジするという「勇気」と連動します。
「現状を維持しようとすることが最大のリスクである。」という英語の格言があります。リスクをとらない,言い換えると,失敗を恐れてチャレンジしないことのリスクについて,この言葉は指摘していますが,日本人は特に,失敗を恐れ,現状維持を求める傾向が強いのではないでしょうか。
しかし,西京生の皆さんは,様々な取組を通じて,失敗を恐れず,挑戦することを経験してきました。これからも西京高校で育んだ「進取,敢為,独創」の「エンプラ魂」を胸に,「主体性」と「勇気」をもって,自分のめざす道を進んでいってほしいと思います。
“The greatest risk is standing still.”
この言葉を皆さんに対する花向けの言葉としたいと思います。」
保護者の皆様へ。
ご心配をおかけしたこともあろうかと存じますが,本校の教育に最後までご理解とご支援を賜わり,本当にありがとうございました。本日,お子様方は,大きな夢を抱いて本校を巣立っていかれますが,後に続く在校生とともに,卒業生の想いを引き継いで,西京高校がより良い学校になりますよう,私たちも努力を重ねていきたいと存じます。
今後とも,本校教育にご支援を賜わりますようお願い申し上げます。
本日は誠におめでとうございます。
[写真]
上 正門付近の様子
中 学校長式辞
下 本館前の紅白枝垂れ梅
※紅白一対の枝垂れ梅について
平成21(2009)年3月に交通事故により不慮の死を遂げた,故藤原志帆さん(エンタープライジング科第5期生,附属中学第1期生)の御遺族が本校に寄贈されたもので,第5期生の卒業を記念して本館南側の校庭の一角に植樹して下さったものです。