社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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8月20日(木)13時から16時30分まで行われました,「京都大学サマースクール2015」に,1年生希望者25名が参加しました。
これは,京都大学が行う高大連携事業の一つであり,京都大学と各教育委員会が締結した「連携協定」に基づくものです。(本校も,京都市教育委員会管下の「連携指定校」の中の1校として指定していただいております。)
今回は,京都大学と連携協定を締結している,京都府・市を含む13都府県市の高校94校から,1,778名の生徒が参加しています。
「暑い夏の1日,京大生になろう!」と題された本事業は,「研究の最先端に触れることにより,探究心を育て,知的創造力の向上を目指す」「他府県の生徒たちとの意見交換により,相互に知的刺激を受け,視野を広げる一助とする」「個々の生徒たちがそれぞれの未来像を具体化することに寄与する」ことなどを目的としており,学部別の「座談会」と先生方による「模擬授業」とが行われました。(生徒たちは事前に選択した講座にそれぞれ参加しました。)
まず,「座談会」は,13時から14時ごろまでの約1時間,学部ごとに12の会場に分かれて行われました。現役の学生の方から,京都大学の魅力や学生生活の様子等についてのお話を聴いたり,質疑応答や意見交換をして交流を深めたりしていました。
例えば,「医学部医学科」の座談会には生徒約140名が参加し,男子学生(5年生)の方から,「京都大学医学部医学科について」「医学科のカリキュラム」「大学生活について」等のお話がありました。「各大学医学部が設置された目的や経緯等に違いがあるので,それぞれの大学のアドミッションポリシーをよく読んで,どのような理念・目標のもとに教育研究を行っており,どのような学生に来てほしいのかを知っておくとよい。」「京都大学医学部は『医師育成』『研究者育成』両方の側面があり,自分は臨床も研究もどちらもしたいので,京大医学部を志望した」「4年生の9月から10月半ばに設定されている“マイコースプログラム”は,各自のテーマに基づいて連携大学院や海外の研究機関で研究に専念従事するもの。京都大学らしい特色ある取組」「大学生になると,高校時代に比べて自由度が増す。医学部医学科は3学期制なので,医学部内で各種サークルがある。」等,親しみやすい語り口で分かりやすく説明して下さいました。その後の質疑応答では,「1日のスケジュールは」「研修医としての配属先の決まり方は」「正直,高校時代にどれくらい勉強されたか」等といった質問があり,それぞれ丁寧に答えて下さっていました。他の会場でも「就職の状況は」等,西京生を含めて,活発に質疑応答が行われていたようです。
次に行われた各先生方からの「模擬授業」は,15時から16時30分までの約90分,先生方の御専門ごとに23の会場に分かれて行われました。
「オーケストラ演奏会の真実をさぐる」と題された小石かつら先生(白眉センター特定助教)の模擬授業では,世界最古の民間オーケストラであるドイツのゲヴァントハウス管弦楽団を題材に,「ライプツィヒに世界で最も古い自主運営オーケストラがあるのはなぜか」「当時の演奏会のシーズンや曲目の構成はどのようなものだったのか」等について,演奏会当日に配布されたプログラム(1781年11月のものなど)の実物コピーや映像資料を用いながら御講義下さり,南北・東西の交易の十字路にあり,世界有数の見本市の街であるライプツィヒに思いを馳せながら,生徒たちは熱心に聴き入っていました。
質疑応答では,「なぜオーケストラの演奏会の研究をしようと思われたのですか」(演奏会というものが始まってから現在まで,どんな演奏会が行われてきたのか,点としての記録は知られているが,線としての文脈は知られていないので,世界で一番古いオーケストラであるゲヴァントハウス管弦楽団の第1回演奏会から現在までを研究している)等の質問が出ていました。
午後のひと時,生徒たちは京都大学の風を存分に感じていたようです。「大学生活や研究の一端を知ることができ,大変刺激になりました。」「進路選択に向けて参考になって良かったです。」等の感想を述べていました。
貴重な機会をいただくことができ,有り難うございました。関係の皆様方に厚く御礼申し上げます。
[写真]
上左 座談会の様子
上右・中左 途中休憩時の本校生の様子(一部)
中右・下左 模擬授業の様子
下右 解散時の百周年時計台記念館前の様子