社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
〒604-8437 京都市中京区西ノ京東中合町1[MAPを見る]
TEL. 075-841-0010 FAX. 075-822-5702
8月21日(金)14時から16時まで,本館1階138教室において,「エンタープライズトップリーダー研修」(このホームページでは,これまでから「TL研修」と略しています。)の事後研修会を行いました。
この研修は本校独自に行っているものであり,1年次の3月に全員で取り組んだ海外フィールドワークの成果を踏まえ,グローバルリーダーとして更に次のステージでの研鑽を積みたいという生徒を対象として,2年生の希望者から15名を選抜して実施しており,今年度が第2回目の実施です。
4月から始まりました事前研修【「キックオフガイダンス」・「コミュニケーション研修」(アナログコミュニケーションの基礎を学び体得する)・「自己アピールオリエンテーション研修」・「ディスカッション&プレゼンテーション研修」(ネイティブの講師によるオールイングリッシュによる1日がかりのレッスン)・「結団式・決意表明及び京一商西京同窓会様からの奨学金授与式」の計5回】を踏まえて,アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレーにて現地研修を実施しました。
現地での研修は,去る8月2日から10日までカリフォルニア大学バークレー校(UCB)の学生寮に泊まり込み,学生チューターとのセッション(英語によるディスカッション,ディベート,プレゼンテーション等を行う濃密なプログラムです)や大学・企業の研究者訪問等を行いました。これらの活動を通して,生徒一人一人が目指す生き方や自らの将来像について広い視野から考える契機とし,併せて自らを表現するスキルを向上することも目指しています。
その成果を振り返り,今後に向けての意識づけを行う場として,この事後研修を設定しています。
UCバークレーでの研修を終えた参加者全員(2年生15名)が出席し,コミュニケーショントレーナーの西田弘次氏(実践コミュニケーション研究所所長)を再度講師に迎え,講義を交えつつ,現地研修での体験を丁寧に振り返り,まとめを行いました。
講義の最初に,西田先生は第2回事前研修(5月23日)の内容を振り返りながら,「DO→LOOK→THINK→GROW」というサイクルで「経験を振り返り,同じ経験をした人々で意見交流し,そこで確認した内容で自分がすべきことを意識的に反復し成長につなげていくことの重要性」について説明されました。
次に「プログラムを通しての最大の学びと気づき」というテーマで生徒全員に1分間スピーチを行わせ,その後,全員の生徒に「異文化を感じたこと」をホワイトボードに書き出させました。西田先生は一人一人の発表にpositiveなコメントをしながら,生徒一人ひとりの思いや記憶を丹念に引き出して下さいました。
生徒たちも,現地で出会った人々の言葉や自分自身の内面の変化などを踏まえながら,「プログラムを通して自分を再発見したこと」「間違えを恐れずにチャレンジすることの大切さ」「伝えるべきメッセージをもって交流することの重要性」等について堂々と,また生き生きと発表していました。
次に西田先生は,氷山の図を使いながら学習や体験を積むことの意義を,だまし絵を使って固定観念や先入観が人のものの見方に大きく影響を与えることの危険性を強調されました。経験や学習を通して身につけた知見は氷山で言えば水中に隠れている部分のようなものであり,それが大きくなればなるほど明らかにできる部分(人に伝えることが出来る部分)が増えるということ,そしてそれをバランスよく大きくすることによって,固定観念や先入観に左右されないようになっていき,より真実が見えてくるようになるということを強調されました。
最後に,御自身の経験から,「この研修で持ち帰った多くの種を,自分の人生に生かす努力を今後も継続してほしい。」との激励の言葉をいただき,実際にこれまで様々なことにチャレンジしてこられた西田先生のこの言葉は,生徒たちの心に大きく響きました。
今後とも,彼らの成長と成果の広まり・深まりに期待しています!