社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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5月17日(木)6・7限,7階大講義室にて,1年生人権学習の一環として佛教大学教育学部教授の原清治先生に2時間にわたる講演をしていただきました。演題は「ネットいじめの問題を通して人権について考える」です。アンケートや感想文の記入,さらにホームルームでの事後指導も含めて,人権の大切さについて学習しました。
京都市高校生のネット利用実態,またネット「いじり」の実態やその背景にある高校生心理といった,生徒に非常に縁のある話題についてお話をいただき,多くの生徒たちは皆,自分の問題として,真剣に耳を傾けていました。
原先生は,自己を客観視して他者の立場に立つことが何より重要であること,さらに,集団のノリに流されることの危険性や,面と向かって伝えねばならないことをしっかり発言する姿勢が重要であることなどについて,豊富な例とともに熱く語られました。たとえ悪意がなくてもいじりの中には他者を傷つける場合があるということ,いじられている人間には,いじられキャラを演じざるをえない側面があるということも教えられました。
実例に裏打ちされた貴重なお話をいただき,生徒にとっては自らのネット利用を客観的に振り返ることのできる,貴重な機会となりました。ユーモアに富んだ話しぶりでひきつけられながら,しっかりと本質的な問題について考えさせられ,2時間の講義では惜しいと思えるほどの,たいへん意義深い時間でした。
生徒の感想例です。
・「ネット社会」といわれるようになって欠落した力について,考えさせられた。質問する力や初対
面の人とコミュニケーションをとる力がなくなってきていると分かった。
・人と面と向かって話すことは大切だなと思った。
・限られた一部の人がネットいじめやいじりにかかわるということではなくて,悪気のない人が起こしてしまうことのほうが多いのだなと思う。
・第三者の存在を考えたり,その立場に立って自分を客観視したりするということを,どれだけ行えるかが本当のその人の価値であるということが感じられた。
生徒がスマートフォンやインターネットの利用の仕方,またそれらの背景にある人権問題について,しっかりと振り返り,自己の在り方を見つめなおそうとする,すばらしい機会を与えてくださった原先生,お忙しい中ご講演を賜り,まことに有り難うございました!