社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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夏季講座中の7月29日(月)EP1の時間に,高校1年生17期生による「日本のポップカルチャーの分析ポスター発表会」が行われました。
本取組は「ポップカルチャー」を,最近流行っているもの・こととして広義に捉え,それが「日本社会の何を表しているのか」「なぜ観るものにウケるのか」のいずれかの問いに対して仮説を設定し,日本社会の問題化を行うという取り組みです。17期生EP1では,4月の学習合宿からクラス横断的な班形成をしており,今回も内外融合班での発表となります。
以下にいくつか生徒発表例を挙げます;
•eスポーツは温室育ちの軟弱な若者を発生させるのでは?
•近年の仮面ライダーは日本社会の利潤追求思考を表している?
•1人〇〇は人に合わせることに疲れた日本社会の象徴ではないか?
•クイズ番組は日本社会の「普通」を象徴しているのではないか?
•クロちゃんで見る現代日本
•固定概念vsキラキラネーム
•アイドルは現代の宗教ではないか?
「仮面ライダー」,お笑い芸人の「クロちゃん」など,一見日本社会に関係がなさそうなテーマを仮説的に何かしらと≒で結び,その理由を説明していきます(今回は厳密な実証作業は求めていません)。本校の多くの生徒は,「与えられた問題」に対して作成者の意図する「解答」を導くことには慣れています。しかしながら,今回の活動で用意されていない答えを自分で答えを見つける,という作業の難しさに直面しました。
学年主任の上原先生からは講評として以下の2つの指摘がありました。1つ目は,「結論ありきの論証になっていないか」,2つ目は「論理の飛躍がなかったか」です。実は,この2つは綿密に関連しています。つまり,着地点が定まっていると,そこに向かう論理しか描けなくなります。後期EP1ではいよいよレポートを書くための必須能力である「一次データの扱い方」を学習します。「自分のしたい主張」から「データから言えること」へ向かう段階です。だんだんと難しくなっていきますが,2年生で行う課題研究に向けて頑張りましょう。
最後になりましたが,今回の発表会にお越しくださった保護者の皆様,ありがとうございました。今回の活動の目的の一部に議論を「共有する力」掲げていました。普段顔を合わせる友達に何かを説明するというのは簡単です。お互いよく知れた人なので,簡略化した説明,あるいは場の空気感で伝わってしまうことがあります。しかしながら,3月の海外FWでは,「まったく前提の共有できない相手」と対峙しコミュニケーションをとることになります。その際,自分の主張を相手に理解してもらう,つまり共有するためには,聞き手がもっている情報を認識した上での丁寧な説明が必要になります。そのステップとして,今回は教員以外の大人という「前提の共有できない相手」が聞き手にいるという事実がとても大きな意義をもちました。今回ご覧いただいた通り,17期生は本当にまじめに,意欲的に活動してくれています。家庭内におかれましても,今後ともに応援のほどよろしくお願いいたします