社会に羽ばたくグローバルリーダーの育成
エンタープライジング科
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12月15日(火),後期中間考査終了後の10時50分から,7階大講義室にて,1年生全員を対象に,「能楽交流鑑賞会」に向けての事前学習会を行いました。
この取組は,来る12月22日(火)午後2時から行われます「能楽交流鑑賞会」(主催:一般社団法人京一商西京同窓会/場所:金剛能楽堂/対象:1年生全員及び京一商西京同窓会会員/歴史:平成24年度[10期生が1年生のとき]から始まり,今回で4回目)に向けた事前学習として能楽師の方にお越しいただき,能楽の基礎知識や演目の紹介等を講義していただいているものです。
冒頭,田頭教頭から,今年で4回目となる能楽交流鑑賞会の意義やそれに込められた先輩諸氏や学校の思いについての説明と,講師の先生の紹介がありました。
本年度は,宇高竜成先生(能楽師シテ方金剛流)がお越し下さり,能楽の楽しみ方や基本的な知識を,生徒の興味を引く柔らかな語り口でわかりやすくお話しして下さいました。
「能はユネスコの世界無形文化遺産にも登録されている世界最古のパフォーマンス」「日本の誇る文化である『能』に親しむことで,日本人としてのアイデンティティが形成される」「ローカルに徹することでグローバルに生きられる人間となる」とのお話をお聞きし,脈々とつながる伝統が私たちをさらに輝かせてくれるものとなることに気付くことができました。
また,生徒の代表1名が能面を実際にかけさせていただき(面は「かぶる」「つける」[役者がメイン]ではなくて「かける」[能面がメイン]と言うそうです。)「面をかけると視野が狭くなる」など,体験してみての感想を述べていました。また,能面の微妙な角度の変化で生まれる感情表現の違いについても実演して下さり,生徒たちはその変化に声をあげて感じ入っていました。
他にも装束や囃子の紹介など,鑑賞すべきポイントをしっかりと教えて下さるとともに,冬季学習講座中に行われます「能楽交流鑑賞会」に向けて能「小鍛冶」のプリントをよく読んで理解しておくようにとの“宿題”も出して下さり,50分間にわたる事前学習会はあっという間に終了しました。
終了後も,面や装束についてお話を伺いに行く生徒がいる等,興味関心が大きく高まっているようでした。今回のお話をよくかみしめ,能楽をはじめ,自らのバックボーンである日本の文化について,生徒一人一人が見識を深めていくよい契機としてほしいと思います。
生徒の感想です。
・少し実演して下さったときの発声がとても迫力があり,驚きました。
・私は三味線を習っているので,東洋と西洋の音楽に対する意識の違い
のお話しでいつも感じていることと重なることが多くあって,面白か
ったです。
・能面には表情なんてないと思っていましたが,実際に見てみて,とて
も面白いと思いました。また,角度で表情が変わってしまうので,
すり足で動かないといけないということを知り,すべてのことがつな
がっているのだなと思いました。
・笛や面が長い時を超えて使い継がれてきていることのすごさ,伝える
苦労,能に携わってこられた方の,能への熱い情熱を感じることがで
きました。
宇高様,お忙しい中御来校下さり,誠に有り難うございました。