その「わくわく」がありたい未来をソウゾウする
美術工芸科
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アートフロンティアコース3年生の総合的な探究の時間「探究F」授業では、自己のキャリアデザインを描くことを目指して、様々なゲストを定期的にお招きしています。
8月27日は、京都市内で115年続く漆問屋「堤淺吉漆店」の四代目である堤卓也さんにお越しいただき、「伝統産業とサステナビリティ」というテーマでご講演いただきました。
堤さんは、工業化に伴う漆産業の衰退に直面する中で、漆と漆の文化を残すため、漆を使ったサーフボードやスケートボードなど、伝統の枠にとらわれない漆の可能性を世界に発信して、自然素材である漆の魅力を伝えるとともに、漆の木や工芸素材となる木々を育て、循環型のものづくりを目指した活動をされています。
講演後、循環型のものづくりについて考えたことや感じたことを生徒同士で話し合いました。生徒からは「自分たちが制作に使っているものがどこから来てどこへ行くのか考える機会になった」「漆をとる人、漆を加工する人、漆を使って作品や商品を作る人、その商品を使う人など、多くのつながりが漆によって生まれていて、漆芸専攻の自分もその循環の一部になっていると気づくことができた」といった感想が出ました。
今回の講演は、京都市のエコ学区事業「2050年CO₂ゼロ『どこでもトーク』」のプログラムの一環として行われました。作品制作という身近なところから環境問題について考えるきっかけになったと思います。
ご講演くださいました堤様はじめ、本事業にご尽力くださいました方々に感謝申し上げます。