
その「わくわく」がありたい未来をソウゾウする
美術工芸科
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12/10(水)実習3の授業で、後期作品展を間近に控えたアートフロンティアコースの3年生に向けて、山城大督氏(※)をお招きして特別授業が実施されました。
テーマは、「アートハンドリングを学ぼう」とし、生徒が自ら展示空間を構想し、作品と空間との関係を主体的に考える力を養うことが目的です。
自己紹介の後、「そもそも展示するのは何でしょう?」という質問から入り、生徒たちの中に入って距離を縮め、対話しながら講義は始まりました。展示することとは、「作品」と「人」を「出合わせる」こととされ、様々な人が来場する後期作品展で、作品をどこにどう展示するのか、どんな切り口で見せるのかをプロデュースする「キュレーション」の重要性を訴えられました。
作品には当然作者のメッセージや思い、狙いがある。それをどういう人に見せるのか。そして「出合わせた」人をどう変化させたいのか。その視点として、1)空間と環境の演出、2)情報とコミュニケーションの演出、3)広報とデザインの演出、の3つ示され、実際に体験してみました。全員が一旦会場の外に出て、展覧会を待ちわびる観客のワクワク感や臨場感を演出され、通常の見え方、照明を落としてスポットを当てた見え方、カーテンを開けて自然光の中での見え方、入口に壁を立てて壁面に椅子を並べた見え方等、様々なアートハンドリングの具体的手法を体験しました。
生徒たちは同じ作品が環境によって大きく変わることを改めて実感し、後期作品展を本校校内で開催する中で、限られた環境をどのように演出へ転換するかを身をもって学ぶ良い機会となりました。
是非、今回得た多くの視点を持ち寄って、しっかり準備をして展示会つくりに活かしてほしいと期待します。
※山城 大督 氏(やましろ だいすけ 氏)プロフィール
美術家・映像作家、アートプロデュース、Twelve Inc.代表取締役、
京都芸術大学大学院准教授

