世界をつなぐ越境者
~Beyond the hill today, Beyond yourself tomorrow~
普通科(進学型単位制)
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2月4日(火)15時~17時、本校多目的室におきまして、京都市立高等学校の教職員を対象に「虐待の淵を生き抜いて ~虐待防止に向けて私たちにできること~」をテーマに学習会を実施しました。
島田妙子先生(一般財団法人児童虐待防止機構オレンジCAPO理事長(関西大学客員教授、兵庫県児童虐待等対応アドバイザー))を講師としてお招きし、島田先生の実体験を通じて児童虐待についての学びを深めました。
冬期学習会は、太山校長の開会の挨拶、講師紹介の後、講演が始まりました。
島田先生は、ご自身の実父母のこと、そして両親の離婚によって父親に従った後、実父と継母から6年間にわたって受けた虐待。2人の兄とともに耐えた壮絶な幼少期の家庭内でおきた出来事、転校を繰り返す小学校時には虐待のことをひた隠しに隠す日々の中である学校の担任から受けた虐待、中には幼少期の島田先生のことを気遣う教員もいたが、家庭内で虐待にあっていることを打ち明けられなかった小学生時代。しかし中学校に進学すると、2年生の時に巡り合った担任の庄治恵子先生(マッハ先生:あだ名)や学年主任、進路主事との運命的な出会いから、心をマッハ先生に許し虐待の事実を認め児童相談所につなげられる出来事を話して下さいました。そして、短期間ながら在籍した児童相談所、その後移った児童養護施設における暮らしぶりをご紹介くださいました。児童養護施設は、その施設にもよりますが当時より改善されており、その状況もお伝えいただき、児童養護施設から通学する生徒を担当することになった際の指導の参考にすることができました。そして、島田先生は、今日家庭内で虐待にあい、場合によっては命を失う児童子どものことを憂い、虐待を受けている子どもたちが児童相談所に繋げられ、救いの手が差し伸べられることを願っているとの思いも述べられていました。
私たち教職員は、小学校時代の島田先生を虐待した担任の教員のお話しにせよ、児童相談所に繋がりがつけられることになる中学校の担任(マッハ先生)、学年主任、進路主事のお話を聞くにせよ、教員が生徒に与える役割の大きさに改めて気づかされ、この職業の重要性に身が引き締まる思いをしました。そして、児童生徒の学校における日常をしっかりと見、虐待が疑われる出来事がおこれば教職員相互で連携を取り合い、子どもの人権を守るために取り組む体制が各校で確立していなければならないことを再確認しました。島田先生は、一般財団法人児童虐待防止機構オレンジCAPO理事長として、私達教職員以外にも日本全国小学校から大学、保護者や行政組織、企業など多方面にわたって講演活動を展開されており、その対象にそった内容の話しを展開されているそうです。その中で、今回は教職員向けとして、私たち教職員が生徒との対応の中で心掛けておかなければならないことをご教授下さいました。
現在、島田先生は、兄(次男)が行っておられた“児童虐待の予防”への取り組みを、兄(次男)の他界に伴ってそれを引継がれています。なお、島田先生の活動は、新聞やメディアに取り上げられ、2019年11月の“クローズアップ+”にも出演され、その場でマッハ先生との再会も果たされております。
ところで、学習会は、島田先生の講演のあと質疑応答に移りました。そこでは、「怒りをコントロールできにくくなっている親にどのようにアプローチすれば気づいてもらえるか。」や「児童養護施設への入所を生徒に進める場合、どのように働きかけをすれば良いか。」という問いかけがなされましたが、それに対して、アンガーマネジメント講座の受講の意義や今日の児童養護施設は決して後ろ向きのものではなくなっているということを理解させることを、社会全体で取り組む必要性をおこたえ下さり、より認識が膨らみました。
最後に、教育委員会学校指導課安達指導主事によって、閉会の挨拶がされ、この学習会を通じて教員としての引き出しが増え、また、教職員の連携がいかに大切かなど、教職員として心掛けなければならないことなどを説かれました。
とても心に刺さる貴重な学びを展開していただき、教育活動に取り組む私たちにとってとても有意義な学習会でした。また、島田先生は、虐待防止のために少しでも多くの方々にご自身の実体験に伴う講演を聞いていただきたいともおっしゃっており、私たちはこの学びを多くの方々と共有できることを願っております。