すべては君の「知りたい」からはじまる
普通科・探究学科群(人間探究科・自然探究科)
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師走を迎え、寒さも本格的になってまいりました。
3年生の堀川高校生活は残りあと3か月となり、生徒たちには希望する進路の実現に向けて、これまでに蓄えてきたエネルギーのすべてを注ぎ、粘り強く挑み続けてほしいと思っています。
そんな中、先週金曜日の放課後に、「堀川高校PTA3年生を励ます会」が実施されました。「自立する18歳」として堀川高校を巣立っていこうとする生徒たちを応援しようと、PTA役員のみなさんに企画していただき、毎年この時期に実施していただいている会です。また、京都市立白河総合支援学校にもご協力をいただいております。生徒のみなさんが授業で製作されている何種類ものパンやお菓子などを、本校3年生生徒や教職員に届けていただいております。
今回の励ます会に向けて、温かい気持ちでパン製作などに取り組んでいただきました白河総合支援学校の生徒のみなさんや先生方、また、打ち合わせや製作物の運搬などで白河に何度も足を運んでいただいたり、励ます会当日には早い時間からご準備いただいたPTA役員のみなさんに深く感謝申し上げます。
白河総合支援学校との関係は約20年にも及びます。その間、堀川の教職員の入れ替わりも年度ごとに進んできました。大事にしてきたこの励ます会への想い、どのように両校のつながりが芽生え現在に至っているのかといったこと、そしてなにより、白河総合支援学校の生徒のみなさんや先生方、本校PTA役員のみなさんなど、多方面から本校生徒たちにエールを送ってくださっている方々への感謝の気持ち、そういったものを改めて教職員の中で心に留め直すとともに、これからのつながりを大事にしていきたいと思っています。
今回の励ます会に先立ち、長年にわたる両校のつながり、また、これまでや今回の交流の様子などをことばで整理し、教職員や生徒たちとともに共有しました。以下にその一部をご紹介いたします。
新生堀川1期生が3年生の12月の時から、PTA役員のみなさんのご尽力で、自分の進路実現に向かっていく3年生と3年生担任団を励ます会が実施されてきました。
当初は、玄関でPTA役員のみなさん(時には教職員)がかわるがわる杵をもちかえながらおもちつきを行い、3年生におもちをふるまってくださったことも記憶しています。
そのようにして始まった励ます会ですが、数年後には白河のみなさんが授業で製作されたパンを本校に届けていただくというPTA行事となりました。これは、当時の堀川高校校長と白河総合支援学校(当時は白河養護学校)の校長先生が、「行く道は違っても、同じ京都で学ぶ18歳の高校3年生どうしが、未来に向かってエールを送り合う取組をしよう」との発案によるものでした。
当時、堀川の3年生たちは、その日の放課後、順にカフェテリアに向かい、白河の生徒のみなさんからパンを直接受け取り、PTA役員のみなさんがご用意くださる温かい紅茶とともに、ひと時を過ごしていました。途中で、両校の生徒会長がお礼と激励の言葉を交換するシーンもありました。
今年度は、白河の先生方から、「パンと焼き菓子を入れる紙袋も、白河の情報印刷チームに発注してもらえないか」という打診があり、これもお願いすることになりました。また、「紙袋のデザインを授業内でコンペをしたいので、PTA役員のみなさんに審査をお願いしたい」というご希望も伺いました。そこで、PTA役員の数名の方々が白河の授業に伺い、デザインに取り組んだ4つのチームから、スライドを使った熱く見事なプレゼンを実物見本とともに見せていただきました。
どのチームも、気持ちのこもった作品を仕上げてくれていました。PTA役員の方々からの「1つには絞れない、3番目と4番目の班の作品が森の風景の写真を使った似たものだったので、それを合作していただけるとうれしいです。」といったご意見が上がりました。白河のみなさんにはそれを快く受け入れていただきました。そして、合計3種のオリジナルの素敵な紙袋を製作していただきました。
白河の生徒のみなさんの様子から、学校への愛着と自分の学びへの誇り、そして自分が誰かの役に立ちたい、という強い思いを感じました。堀川の生徒たちがこの「励ます会」で白河の生徒にみなさんからの思いを受けて、まずはそれぞれの生徒の「近い未来」に、自分にできること全てをやり尽くして臨もう、という心意気で挑戦してくれることを願います。
今回の励ます会の実施にあたり、ご協力をいただきましたすべてのみなさまに改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
橋詰 忍