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普通科・探究学科群(人間探究科・自然探究科)
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本日午後、24期生「息(いぶき)」の学年の宿泊研修解団式が行われました。24期生は、去る3月6日から10日までの5日間、北海道、東北、九州、屋久島・種子島、沖縄・久米島の5コースに分かれて、現地研修を行っていました。今回のテーマは「全開~重ね合い、通わせ合い、分かち合い、新たな息へ~」、そして目標は「自らの変容を愛しみ、ことばに刻む。現実を語らい、新たな朋を見つける。」でした。宿泊研修副委員長から、今回の解団式は各コースが現地で学んできたことの「分かち合いの会」であるという確認がされ、式が始まりました。
まず、宿泊研修団団長である、中村副校長からの挨拶がありました。「袖触れ合うのも他生の縁」という言葉をテーマに、各コース現地で交流した人との「出会いの意味」、そして5日間を共にした朋とのつながりを大切に、堀川高校での残りの2年間を過ごしてほしいと伝えられました。真の「自立」とは、独りで生きることではなく、周囲に適切に頼りながら生きていくこと。相互依存や頼り合いは今の世界におけるキーワード。宿泊研修などの経験を経て、真の「自立する18歳」になってほしいというメッセージでした。
次に、各コースの宿泊研修委員が、5日間を振り返るプレゼンテーションを、多くの写真を交えながら行ってくれました。現地での取り組みの紹介にとどまらず、そこからどんなことを学んだのか、現地で「現実」を見て感じたことを、自分たちの「ことば」で伝えてくれました。
その後、宿泊研修委員長と学年主任から話がありました。委員長からは「ゴールが見えないものへの準備は、答えのない問いへの挑戦の連続だった。しかし、みんなからの『ありがとう』や『楽しみ』という声が原動力となり、無事現地研修を終えることができた。現地研修は終わるが、各コースでの学びを分かち合い、息としてみんなでレベルアップしていこう」と、最後の挨拶が締めくくられました。学年主任からは、今回訪れた東北で目の当たりにした「現実」について、「今回の東北で私は比喩ではなく、本当に言葉を失った。『ことば』になるものとならないものがあり、その間で『ことば』にならないものを抱えながら私たちは存在している。」と、生徒たちに語り掛けました。
最後に、今後作成していく「活動録」について副委員長から説明があり、解団式は終了しました。その後、各コース別に分かれ、最後のコース別会議を行いました。
1年間かけて準備をしてきた宿泊研修。今年は4年ぶりに1年生の3月に実施することができました。宿泊研修委員みんなで決めたテーマ「全開」には、コロナ禍の3年間たくさんの我慢や、諦めを強いられてきた生徒たちの、「何にも遠慮することなく、めいっぱい学んで愉しみたい」という思いが込められています。LHRの時間に数えきれないくらい行われたコース別会議で、生徒たちは本やインターネットから得た情報を手掛かりに、現地の予習を重ねてきました。どんな場所で、どんな出会いが待っているのだろうかと、現地に思いを馳せながら、現地研修を心待ちにしてきました。滞在期間中に交流を予定してる高校と、オンラインでやりとりをしたこともあります。事前にたくさんの知識を得ましたが、どの生徒も「現地でしかわからない学び」を柔軟に吸収する遊びを残して、各地へと旅立っていきました。そして、現地で生の声を聞き、現実を目の当たりにしたことで、その隙間が学びで埋まって帰ってきたことでしょう。大きく成長した息の24期生が、これから2年生となり、学校の中心で活躍してくれることを期待しています。