すべては君の「知りたい」からはじまる
普通科・探究学科群(人間探究科・自然探究科)
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春のやわらかな風に春のここちよさを感じる中、本日午前10時より26期生の入学式を挙行しました。
式辞では、26期生の入学に対するお祝いを新入生と保護者の方々へお伝えするとともに、新入生には自分の身体に満ちあふれているであろう自負と緊張感をいま一度確かめ、いつまでも大切にしてほしいと伝えました。
また、BIG BOXという愛称で呼ばれるこの校舎で、生徒たちが夢の実現に向けて自己を見つめ、鍛え、時には休み、癒しながら3年間を過ごし、大きく、高く、羽ばたいていくための力を蓄えてほしいと伝えました。周囲への感謝といたわりの気持ちを忘れず、心を込めて取り組んでくれることを願っています。
以下、式辞の一部をご紹介いたします。
これからの3年間の高校生活にあたり、透明感のあるすがすがしい知的好奇心、清涼感のある若々しい希望、次々と湧き上がる挑戦への意欲、を大事にしつづけてほしいと思います。
児童文学作家である新見南吉をご存知でしょうか。大正から昭和にかけて、さまざまな作品を残しています。彼は、自身の創作に込める想いを1つの詩に描きました。「泉」という作品です。そこには、次のようなことばがありました。詩から部分的に抜粋したものです。
この水は清冽で まあたらしいのだ
耳を近づけて聞いてくれ その底にしんしんと
力のみなぎるつぶやきが 聞こえるではないか
もっと頬をその表面に近づけて 見てくれ
氷のような息吹が 泉からたちのぼる冷気が
君の感覚をさしはしないか
さあ この泉を汲んでくれ
26期生という1つの集団が、「泉」のようにさわやかな生命感を漂わせ、集う人々の心と体を癒し、うるおいを与える存在であってほしいと思っています。
また、1人1人が時間をかけて多様に染み入り、交わり、そして力をつけ、1つに集結したその時にはすべてのエネルギーを勢いよく湧き上がらせる。
みなさん自身の意欲と能力によって、心の泉、知の泉、希望の泉を拡げてくれることを願っています。
26期生は「泉」
清冽なる声よ、響きわたれ。潑剌たる力よ、湧きあがれ。
式の中では、新入生の代表生徒が落ち着いた様子で、力強く宣誓をしてくれました。
世界の変化に流されることなく自分の信念を持つとともに、多様な経験を通して気づいた日々のありがたさを大切にしていきたい。堀川高校という「泉」に集った自分たちは、優しさや思いやり、知、夢といったさまざまな恵みを仲間と分かちあっていきたい。そのような学校をこれまで育んできてくださった「息」と「穂」の先輩たちに感謝するとともに、堀川高校の一員として、私たちは心を一つにすることを誓います。
そんな風に述べてくれました。
小雨がちらつく中での入学式でしたが、堀川高校の桜は春のあたたかさに誘われ、明るくきれいに咲いています。
3学年がそれぞれのステージを迎え、新たな1年が始まりました。
今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
橋詰 忍