「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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61期卒業生で、広島交響楽団員でいらっしゃった、井上大貴(ひろき)さん(享年30歳)が、ご病気のため亡くなられてはや1年が経ちました。ご両親様より、大貴さんご遺愛のコントラバスを本校にご寄贈いただくというお話をいただき、本日、京都市教育長稲田新吾様より頂戴した感謝状を贈呈する式を行いました。
7時間目の合唱、合奏の授業を終えた生徒が、全員ホールに集合し、ご来校くださったご母堂の井上智子様をお迎えしました。在校中から大貴さんと深いつながりがあり、この会の発起人でもある本校教員が司会を務め、大貴さんのご紹介をいたしました。中学校の吹奏楽でコントラバスに出会ったときから、オーケストラ団員になる夢を抱き、本校に入学。在学中は練習に打ち込むことはもちろん、仲間・教員たちとたくさんの対話を通して自分の音楽を豊かにし、夢を形にしていかれたとのこと。大学卒業後、夢を実現させ「ヒロキョウ」の楽団員として活躍なさった、その時に演奏されていた5弦のコントラバス。通常4弦のコントラバスより、より深い音色を奏でる楽器とのことでした。
校長は代読で感謝状をお渡しした後、今日この時に、生徒たちはこのコントラバスを通して、大貴さんと夢を語り、夢を応援し合い、夢の実現を悦び合える「人格的な出会い」を果たせたことに感謝申し上げる。生徒たちの将来にわたっても、またこれから堀音生になる後輩たちにも、大貴さんの夢は繋がれていく。また、この楽器や生徒たちに会いに、いつでも本校にいらしてくださいとお願いして、お礼を申し上げました。
ご母堂の智子様からは、大貴さんがコントラバスに精魂を傾けられた日々のお話とともに、生徒たちへの激励のお言葉をいただきました。
生徒代表からのお礼の挨拶は、自分たちが先輩の志を継いでいく。7月のオーケストラ定期演奏会では、このコントラバスとともに、良い演奏を届けたいと、しっかりと伝えていました。
最後に、生徒全員がお礼の気持ちを込めて、校歌「海を遠く」の3番を合唱し、会を結びました。いつも以上に心のこもった、清々しく温かな歌声でした。ご母堂の智子様にも、大貴さまにも、めいっぱいの感謝の気持ちと自分たちの音楽への熱い志を、堀音生らしくお届けできたのではないかと思います。