「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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3年生の音楽理論の授業では、以前、前期校内公開授業 その2でもお伝えしたように第50回記念 オーケストラ定期演奏会 のメインプログラム「ブラームス 交響曲第1番 作品68」第一楽章の楽曲分析を「主題労作」をキーワードにおこなっています。
各グループがiPadを活用してオーケストラ譜の中に数種類の動機の型を色別に書き込んだものを、教員が全てつなげる編集を行い、それを印刷したカラフルな楽譜が配られました。今日はその楽譜を見ながら、グループの担当の範囲ごとに演奏を聴き、グループが気づきや考察を発表、代表生徒がコメント、教員からの補足、という流れで授業が進みました。
3年生らしく、これまで積み上げてきた専門の知識や用語を駆使して、わかりやすく発表を行っていました。気づきのある部分について、抽出した部分をピアノ専攻の生徒がピアノを弾いて音を確認しながら説明をしているグループもありました。
「この部分は迫ってくる感じがする」という生徒の発言に、教員が「体感がひとりよがりになってはいけないが、今回はどうしてそう感じるかという理由について、動機を指摘して言えていてよかった。」とコメントする場面がありました。このことは、文学作品を読むときにも言えることで、今生徒たちが現代文で取り組んでいる、梶井基次郎「檸檬」の読解にも繋げられることを期待します。
「ここの転調をしっかり指摘できていた。こんな転調あり得る!?どういう効果を狙っているのだろうか、新たな問を持とう」という教員の促しもあり、探究的な学び深まる時間でした。このような問をたくさん持ちながら、また皆で話を深めながら、オケ定本番までの練習を積み重ねていってほしいと思います。
生徒が高い集中力を示す、あっという間の50分でした。終了後も、ピアノの周りで教員と生徒がやりとりをする光景は堀音らしく、とても素敵なものでした。