「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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明日10月27日(金)午後は、年に1度の団体鑑賞の日です。今年度は、ロームシアター京都にて、モーツァルト作曲の 歌劇「魔笛」 全2幕(指揮:園田 隆一郎 管弦楽:京都市交響楽団 合唱:新国立劇場合唱団)を鑑賞します。この公演の意味や当日の様子については後日紹介させていただくこととして…
以前にもお知らせしたことのある、玄関ホールの出張図書館スペースに、素敵な図録が置かれているのを見つけました。2015年3月に開催された京都で初の現代芸術の大規模国際展「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015」の図録です。表紙には「10月27日に鑑賞する『魔笛』の演出・美術を担当するアーティスト、ウイリアム・ケントリッジの作品写真や講演録が載っています。ぜひ手にとって、ケントリッジの作品世界を感じてみてください。借りたい人はお声がけを!」という教務主任でもある英語科教員のメモが貼られていました。
その教員にこの図録の来歴を尋ねると、「学生時代にこの図録の翻訳に携わったんです。」とのこと。昨今は話題になることの多い現代美術ですが、2015年というときに翻訳という形で現代美術に関わったその教員の経験を聞き、彼が本校の「総合的な探究の時間」の構築に良い働きをする理由の一端を知ることができました。
ウイリアム・ケントリッジは南アフリカ共和国出身の現代美術家。彼の父はネルソン・マンデラを含む156人のひとびとを国家反逆罪に問う裁判で、被告側の弁護人を務めたひとり。最終的にマンデラたちが無罪を勝ち取ったことはご存知のとおりです。そのような時代・家族の背景をもった彼。『魔笛』の舞台に展開される彼の芸術を生徒たちがどのように感じ取るのか、楽しみです。鑑賞後にこの図録を手にする生徒がたくさんいることも期待します。
その英語科教員は、3年生の英語の授業の中でケントリッジのインタビュー動画をリスニングの教材として使ったそうです。このように、生徒たちがさまざまな形で音楽にも繋げていける感性と教養を身につける機会を、さまざまな教育活動の場面で持っていきたいと思います。