「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
〒604-0052 京都市中京区油小路通御池押油小路町238-1[MAPを見る]
TEL. 075-253-1581 FAX. 075-213-3631
少し前のことになりますが、10月27日(金)午後に行われた「団体鑑賞」について、報告します。
今年度は、京都市・ロームシアター京都・新国立劇場の主催、そして、ロームミュージックファンデーションの助成で開催された「新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室」によるオペラ「魔笛」を、ロームシアター京都で鑑賞しました。
集合時。メインホール前のロームスクエアには、他校の生徒さんたちが大勢集まっていて、ものすごい人、人、人…。全校生徒120名の堀音生にはびっくりする光景でした。
メインホールに入って客席全体を見渡してみると、4層構造のホールいっぱい、約2,000席がほぼ埋まっていました。
開演前―。
この新国立劇場の「魔笛」は、南アフリカ出身の美術家ウィリアム・ケントリッジ(2010年に京都賞を受賞されています!)による演出が評判だと聞いていましたが、緞帳には、彼の手によるプロジェクションが映し出されていて、期待感が高まります。(舞台は撮影禁止だったため、お見せできないのが残念です。)
このモーツァルトの「魔笛」は18世紀後半の作品で、大衆をターゲットにしたドイツ語のオペラで、ジンクシュピール(歌芝居)というスタイルをとっています。ほかのオペラでよくあるレチタティーヴォ(“せりふ”にメロディーがついている)がありません。これより後に、レチタティーヴォのあるオペラはまだまだあって(たとえばヴェルディの「椿姫」は19世紀中頃)、それより昔の「魔笛」の方が今のミュージカルの形に近いのは、ちょっと面白いですね。
…といったことを話しながら待っていると、いよいよ指揮者が登場。
長い拍手が鳴りやむのを待って、序曲が始まりました。
ケントリッジならではの「動くドローイング」で線が延び、図や絵が描かれていって、幕が上がります。そして、みんな「魔笛」の物語の世界に引き込まれていきました…。