「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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12月12日(火)3・4時間目、本校ホールにて、本校の日本音楽史の授業を担当してくださっている、京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター准教授 武内(たけのうち) 恵美子先生のコーディネイトで筝の中川佳代子先生、尺八の都山流 森田柊山先生を講師にお招きして、筝曲・尺八講座を行いました。十三絃の筝は武内先生のお手配で、京都市立芸術大学からお貸しいただきました。
まず、筝と尺八それぞれの先生から、楽器の構造や音の出し方のご説明のあと、筝曲「六段」より初段・四段・六段を、尺八は「鶴の巣籠」を演奏くださいました。先生方は、生徒たちが日頃演奏している楽器やクラシック音楽になぞらえたり、違いを説明してくださったりと、学びの多い時間となりました。
武内先生は平安時代の貴族もたしなんだ古琴もお持ちくださり、筝とはサイズ感も、発音の仕組みも演奏技法も全く異なる楽器だということを教えていただきました。古文で学習する「源氏物語」などに登場する楽器で、今後本文に「琴」が出てきたときには、イメージを持って読むことができると思います。
その後、お二人で宮城道雄作曲「春の海」を演奏してくださいました。クラシックのアンサンブルと同じように、相手を聴くことの大切さも解説してくださいました。
そしていよいよ楽器の体験です。筝と尺八と自分の希望する楽器に挑戦しました。
筝は椅子に腰かける形で、つめを三つはめて、第一絃=Dの音にとった平調子で「さくら」の曲を練習しました。楽譜には絃の番号が書かれており、生徒たちはそれを見ながら奏でていました。
尺八は、過去、音を出せる生徒が少ない年があった、ということを聞いていましたが、76期の生徒は、先生のおっしゃる息の方向や唇の形、持ち方などを素直に聴き取り、多くの生徒が尺八らしい音を出していました。最適な息の方向や持ち方の角度などを、お互いにチェックしあっていました。
生徒たちにはワークシートが配布されており、今日感じたこと学んだことを言葉にしていきます。また、iPadで撮影した映像も使って、自分の体験した楽器の演奏について、もう片方の楽器のグループの人に面白さが伝えられるようなレポートにもしていきます。
武内先生、中川先生、森田先生、ご準備から本日のご講義まで、本当にお世話になりました。生徒・教員ともども、たいへん貴重なすばらしい時間を頂戴できましたことに、心より感謝申し上げます。