「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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1月16日(火)5限
1年生を対象に、「薬物乱用防止教室」を実施しました。講師として、本校の学校薬剤師でいらっしゃる田中秀明先生にお越しいただき、たいへん優しくわかりやすいお話をお聞かせいただきました。【写真上】
まず、外国のある街かどで一人が別の人に地図を見せながら道を尋ねているビデオを見せ、「なにかおかしなことに気づきませんでしたか?」と質問されました。ちんぷんかんぷんな生徒たちも、何度か繰り返して見ているうちに、道を尋ねている人が、途中で別人に入れ替わっていることに気づきます!このことから田中先生は「知らないことはわからないし、気にしていないことにはなかなか気づきにくい。私たちは、知っているからこそ気づくことができます。今日は、薬物乱用防止について、しっかり知ってください。」と生徒たちを引き付けてくださいました。
前半は、薬の飲み方・取り扱い方について、具体的な誤った例を挙げ、どこが間違っているかを探すクイズから「薬の7つの約束」を確認されたり、水とお茶のペットボトルにそれぞれ鉄剤のシロップを入れるとお茶の方だけが真っ黒に変色する様子を見せて【写真中】、「水かぬるま湯で飲む」という用法を守ることの重要性を説明されるなど、とても理解しやすい形で薬についての正しい理解・行動を促してくださいました。
後半は、違法薬物の乱用、特に大麻に注目して解説くださいました。昨年12月に大麻取締法改正で医療用大麻の解禁のニュースが報じられましたが、それは医療用のものであって、大麻の合法化ではないこと、嗜好用のものを認めている国はあるにはあるが少数であり、「合法化=安全」ではないことを力説されました。「このニュースに便乗したデマ・ウソに騙されないように!」と強調され、生徒たちは大きくうなずいていました。
さらに、ペンシルベニア州フィラデルフィアではヘロインの50倍も強い精神安定剤「フェンタニル」が蔓延し、全身が脱力し朦朧と彷徨う中毒患者でいっぱいの“ゾンビタウン”と化した街があると、そのニュース映像を見せてくださいましたが、本当に衝撃的でした。
そのあと、薬物乱用防止の啓発CMを視聴。「登場人物が“痩せる薬”だと友達から見せられたのは、飴のような包み紙にくるまれたもの――パッケージもなければ、用法・用量などの説明書もない。薬だと言えませんね。そもそも痩せる薬はありません。」
最後に、田中先生は孫氏の『兵法』から「彼を知り己を知れば、百戦殆(あや)うからず。……」を紹介し、「堀音の皆さんは自分のことをしっかりわかっている人たち。相手がどういう行動をとるのかを知っていれば、戦うことになったとしても負けない(=誘われても正しい判断ができ、断ることができる)。」といったメッセージで締めくくられました。
先生に大きな拍手でお礼を伝えたあと、各自、レポートを作成して終了しました。【写真下】
田中先生、とても有益なお話をありがとうございました。