「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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本校の保健体育科非常勤講師 篠原 眞二先生は、京都市立高等学校で女子剣道部顧問として、個人や団体の全国優勝にも導いたベテラン教員です。また教え子の方が卒業後世界チャンピオンとなっていかれるなど、ご自身の剣道の競技実績と併せて優れた指導者として全国的に名の通った教員で、今も、大学の剣道部の指導にも携わり、多くの後進を育てています。本校の体育では残念ながら剣道はないですし、体育を専門に取り組む生徒もいませんが、本校の設備や生徒の状況が許す限りの中で、緩急をつけながら、生徒の健康と体力の増進、音楽にとって欠かせない自身の身体のコントロールを視点に、経験豊かな教員ならではの授業を行っています。
その篠原先生に、筑波大学大学院 人間総合科学学術員 人間総合科学研究群でコーチング学の学位取得を目指していらっしゃる竹中 美帆さんが、研究のための対面インタビューを依頼され、5月31日(金)本校にご来校になりました。研究課題は「卓越した剣道女子選手の指導者が有する実践知」。竹中さんご自身が篠原先生の「孫弟子」にあたる方で(直接の「弟子」は写真下篠原先生の隣にお座りの、元世界チャンピオン京都市立紫野高校教諭 宮路 早恵子先生です。)、7月にイタリア・ミラノで行われる剣道の世界剣道選手権大会に日本代表で出場予定の方。競技実績とともに、研究にも意欲的に取り組んでいらっしゃるそうです。
研究の説明の文書を拝読すると、「熟達した指導者は」「技を指導する」だけでなく「試合状況に対応できる戦術力に関する指導の実践知」が働いているはず。「暗黙的に行われているコーチング活動に関する実践知」を明らかになさりたいとのこと。“奥義(おうぎ)”“口伝”であった生徒を伸ばす匠の技を、若い世代の研究者が探究的に科学的に言語化してくださるこのような研究は、剣道のみならず、教科学習の指導や音楽の実技指導などにも広くヒントをいただけるのではないかと期待します。
本日のインタビューで篠原先生からどのようなことばを引き出されたのか、それが他の指導者の方々のインタビューとも比較して、どのような共通性と独自性があるのか、竹中さんの論文の完成を楽しみにしたいと思います。
竹中 美帆さん、本日のご来校ありがとうございました。7月の世界剣道選手権大会でも、ぜひご活躍ください。