「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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3年生音楽理論の授業では、オケ定のメイン曲である、チャイコフスキー交響曲第5番の楽曲分析に取り組んでいることを、このブログでも「【3年生「音楽理論」】楽曲分析に挑む!」と「チャイコフスキーの“作戦”」でお知らせしてきました。一昨日19日(水)と昨日20日(木)の授業では、各班からの発表が始まりました。
発表の班は教材提示装置に、発表シートを映し、自分たちの気づきや考察を工夫した表現にしたタイトルを発表するところからスタートです。
説明に必要な部分のスコアや色で書込みをした部分を提示装置に映し、音楽用語を正しく使いながら、発表が続きました。ひとつの班が終ると、指定された別の班が感想と評価を発表し、そのあと、教員からの評価と、皆で共有すべき点が話されます。教員は「〇〇音符が△△して、という伝え方より、その部分を歌って伝える方がより伝わるのでは」という指摘をすると、次の班はその注意を活かした発表の仕方になっているのは感心でした。
また、今の発表内容を確認すべく、その部分をCDでしっかり聴く時には、生徒たちのスコアを見る集中力が一層増し、教員からは「今の発表があったから、より聴こえてくるよね」という声掛けがありました。
発見・気づきから考察にまで及んだコメント、日ごろ鍛えたソルフェージュ力を発揮したからこそ受け取れる作曲者の狙い、ヴァイオリンとピアノを使って自分たちの分析を音にして指摘する工夫、それぞれの班がチャイコフスキーの“作戦”に感じる自分たちの“ワクワク”を個性豊かに伝えていました。
発表の手法やチームワークの良さは、この学年から新しい学習指導要領となり1、2年生で取り組んだ「総合的な探究の時間」の学びが活用できていることが嬉しいことでした。毎年3年生の音楽理論の授業では、ピアノや声楽専攻の生徒も含めたクラス全体で、オーケストラ定期演奏会メイン曲の楽曲分析を行っています。その取組の意味深さや重要度とともに、生徒たちが仲間とともに音楽に向かう大きな悦びが伝わってくる授業でした。