「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
〒604-0052 京都市中京区油小路通御池押油小路町238-1[MAPを見る]
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連日の猛暑。そんな中でも今日も朝からレッスンや練習に登校する生徒たちがいます。楽器を背負ってくる生徒たちを見ていると、一層こたえる暑さだと思うのですが、身体の一部になっているかのように、「当たり前」にその姿で動いています。たいしたものだ、と心から思います。そして冷たいお茶や、場合によってはこの季節を考慮したお弁当なども持たせて、生徒を送り出してくださる保護者の方々に、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
本校は7月21日のオーケストラ演奏会、その後の補習期間、8月1日の元離宮二条城本丸御殿修復完成記念式典での演奏、8月3日のHORION夏のスクールガイダンスなどの大きな行事を終え、明日8月7日(水)から16日(金)まで、学校閉鎖期間に入ります。4月から「人とつながる音楽家」の育成という学校教育目標を、生徒と教職員、保護者の方々、同窓会の皆さま、大学関係者の皆さま、中学生と保護者の皆さま、京都の音楽関係団体の皆さま、地元城巽地区の皆さまはじめ、多くの方々と共有させていただきながら教育活動を進めてまいりました。いろいろにご心配をおかけしたこともあったかとは思いますが、大きな事故なくここまでこられましたこと、また生徒たちの頑張りをいつも応援いただいておりますこと、すべての関係の皆さまに厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
明日からの学校閉鎖期間、生徒・教職員が登校しないことで可能となる、さまざまな校舎のメンテナンスを、業者の方が行ってくださいます。本校がこの学び舎に移転し「京都堀川音楽高等学校」の名で再出発をしてから15年、この充実した施設設備は、こうして守られています。生徒・教職員がこの環境で教育活動を行えることは、決して「当たり前」ではないということに改めて思いをいたします。
7月19日の全校アセンブリーではそんな「当たり前」に「安住」しないでいよう、という願いを伝え、観点を二つ話しました。
まず一つ目は外に向けて。オーケストラ定期演奏会に向けて、佐渡 裕先生はじめ多くの先輩方が応援のご指導に駆けつけてくださっている時期でした。例えばそのような私たちが受け取ることのできる「恵」を「当たり前」と流さず、自覚的でいてほしいと伝えました。その「恵」を自分がどう活かすか、一人で、仲間と、考えてほしいと話をしました。
もう一つは、内に向けて。自分の、自分たちの「当たり前」のレベル(という言葉がふさわしいかどうか、と迷いながらですが)を上げていってほしいということを伝えました。教職員も生徒も、ひとりひとりの可能性を信じて、HORIONの「当たり前」を良いものにしていってほしいと思っています。
この二つの観点は循環し、より高みに昇っていく、ということにも気づいてほしいと話しました。
8月19日(月)からは、31日(土)実施の文化祭準備解禁となります。今年の文化祭テーマを心に置いて、生徒自治会を中心にそれぞれの学年のパフォーマンスなどに熱く取り組んでほしいと願っています。
今年の文化祭のテーマは「ad libitum(アド・リビトゥム)!本物のかがやきへ!」とのことです。「ad libitum」は「自由に。随意に。」という意味の楽語。明日からの学校に登校できない期間についても、ひとりひとりの目指すところや志に照らして、「自由に。随意に。」という言葉の真の意味を考えながら、体調管理には気を付けて良い時間を過ごしてほしいと思います。
このブログも、今日からしばらくのお休みをいただきます。皆さまもお身体にお気をつけて、どうぞよい夏をお過ごしください。
校長 中村 陸子