「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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9月5日(木)、今年度の「専攻別特設講座」が始まりました。
初日の今日は、「ピアノ特設講座」の1回目として、東京藝術大学准教授の 津田 裕也 先生 にお越しいただき、音楽ホールで、ピアノ専攻3年生の3人に対してレッスンを行っていただきました。客席では、全学年のピアノ専攻の生徒たちが楽譜を膝の上にひろげ、レッスンの様子を真剣なまなざしで見つめながら、受講しました。
津田先生は、終始とても穏やかな優しい口調で、細やかにご指導くださいました。
「どんな世界観をもってこの曲を弾いていますか?」などと、時折質問を交えながら、「円を描くように。4小節で大きな弧を感じて。」「3人の管楽器のアンサンブルのように。」「実際は鍵盤を横に弾いていきますが、自分の前に(上がったり下がったりと)階段が続いていくようなイメージで。」などと巧みに導いてくださり、どんどんよい音、よい表現を引き出してくださいました。
予定時間を超えて熱の入ったレッスンが終わったあと、受講生徒の質問にもお答えいただきました。「ペダルの使い方がうまくいかないのですが…」とか、「脱力の仕方について悩んでいます」などと言う生徒たちを、わざわざステージに呼んでピアノの前に座らせ、アドバイスをくださった津田先生。本当にありがとうございます。
最後に、教員から「『音の記憶』というお話がありましたが?」という質問に津田先生は「ああいう音が出せたらいいなあという音、たとえばそれは、オーケストラの音だったり、いろいろな演奏の記憶があると思います。でも、音だけでなく、いろいろな体験や経験、本を読んだり映画を観たり、いろいろなものに触れて感じて、自分の栄養にしていってほしいですね。」とおっしゃってくださいました。
受講した生徒たちは、帰宅後に、今日の「音の記憶」をたどりながら、いまごろ自分の出したい音を探して復習していることでしょう。
津田先生、熱心なご指導を、本当にありがとうございました!