「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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9月9日(月)14時から3時間にわたって「ヴァイオリン特設講座」第1回が開催されました。
今回は、京都市立芸術大学準教授の 戸上 眞里 先生 にお越しいただき、ヴァイオリン専攻の3年生4名をご指導いただきました。同専攻の1、2年生も授業終了後にかけつけ、熱心に聴講しました。
戸上先生は各生徒に、用意した曲をまず通して弾かせた後、その曲をどんな世界観でとらえて表現しようとしたかについてお尋ねになり、生徒が答えると、やりたいことをやろうと思って弾けていることをまずおほめくださり、それをもっと表に出してよりよい音楽を届けるにはどうすればいいか、という問いのもとに指導を進めてくださいました。イメージがよく伝わる豊かな言葉で語ったり実際に弾いて示したりしながら、パワフルに、そして温かく、細やかにご指導くださいました。
4人に共通しておっしゃったのは、拍感・ビート感でした。「(ここは)遠くを目指して、川のように水の流れを止めないで、平らに」、「(ここは)おなかの中で拍を感じながら。点ではなくラウンド・球体で感じて。それをずっとキープして。」など、様々な表現でご指導がありました。
また、一人ひとりの課題に応じて、「アップのときのパワーが足りない、アップもダウンも全部しっかり弾く練習をしてみよう」とか、「ピチカートで迷ったときは、アルコで弾いてみて。それと同じ感じで弾いて」などの具体的なご指導のほか、「真珠の玉のように美しい音で」「休符は停止ではない。次へ音楽は続いていく。エアーで弾いて」「ピアニッシモのときのほうがインサイドは強く」といった表現で次々にくださるアドバイスに、生徒たちはよく呼応して、みるみる演奏がよくなっていきました。
「一曲や一楽章を建造物のようにとらえ、完成に向かってどのように積み立てていくかを計画して演奏していけたら、もっと素晴らしい」とのご助言もくださり、最後に生徒からの質問にもお答えくださって、特設講座が終了しました。
とても貴重な学びの時間となりました。
戸上 眞里 先生、素晴らしいご指導をありがとうございました!