「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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9月12日(木)午前、1年生は作曲、弦楽、声楽それぞれの専攻の前期実技試験を実施しました。2年生は授業、3年生は模擬試験、と学年ごとにメニューの違う時間を過ごしました。
そして午後は声楽の特設講座。京都市立芸術大学准教授 日紫喜 恵美先生を講師にお迎えし、声楽専攻の2年生1名と3年生1名が直接レッスンをしていただきました。また、声楽専攻の生徒を中心に多くの生徒が聴講しました。
どちらの生徒も、用意した歌曲をまず通して演奏しました。今日はピアノ伴奏も、本校の非常勤講師の先生にお願いをしました。日紫喜先生は2年生には「身構えてしまう曲を自然に歌っている」、また3年生には「音楽のセンスが良い。伝えようとしているものをしっかりもっている」と、生徒たちの良い面を評価してくださり、生徒たちのモチベーションが一層あがったようでした。
それからさまざまなご指導を始めてくださったのですが、ご自身の身体も歌声も惜しみなく使ってくださり、また「UFOキャッチャーで客席の上のほうにある小さなものをつかみに行くように声をもっていこう」「カラスになってKAの発音で歌ってみて」などわかりやすい比喩を使いながら、聴講の生徒にも語りかけながら、具体的にイメージできるように伝えてくださいました。
歌詞のイタリア語の意味をいくつもお尋ねになり(どちらの生徒も正しく答えていました)、“隠れている”と言っているけれど、それは+の意味かマイナスの意味か、など、言葉を丁寧に理解して歌うことの大切さも示してくださいました。生徒たちの声の届き方や表現の深さがどんどん変わっていくのがわかりました。
レッスン終了後には質疑応答のお時間もいただきました。緊張することについては、レッスンの中でも、緊張は悪いものではない、緊張と友達になる、緊張する自分をかわいいと思って!などのお話があり、呼吸を整えることで落ち着くなどの手法も伝授してくださいました。
日紫喜先生の華やかな、情感豊かで凛とした歌声と楽しいお話に感動しながら、「体が楽器」の声楽の奥深さと可能性にたくさんの学びを頂戴したあっという間の3時間でした。日紫喜先生、本日は本当にありがとうございました。