「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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9月29日(月)の日の最後のイベントは、くらしき作陽大学のミニコンサート&公開レッスンでした。
くらしき作陽大学には、モスクワ音楽院との連携のもと「モスクワ特別演奏コース」が設置されています。このコースはモスクワ音楽院のロシアンメソッド(ロシアピアニズム)をロシア以外の国で唯一学ぶことのできるプログラムで、その一環で来日されたモスクワ音楽院のオルガ・プリズ教授を本校にお迎えしました。プリズ先生は今回が初来日となり、本校でミニコンサートと公開レッスンを行ってくださいました。
コンサートでは、ベートーヴェン《ピアノソナタ第14番「月光」》やショパンのワルツ5曲を披露していただきました。ロシアの伝統に根差した豊かな音色と表現を間近に感じることができました。
その後行われた公開レッスンは、3年生のピアノ専攻の2名が受講し、その様子を全生徒で見ることができました。
くらしき作陽大学の「モスクワ特別演奏コース」を卒業されて現在は同コースのコーディネータをされている方に通訳をしていただきながらのレッスンでした。
プリズ先生からは、作曲家のスタイルに沿った表現や、音楽におけるイントネーションの重要性について細やかな指導がありました。ロシアの鐘の音のイメージ、休符の自由な扱い、アクセントの歌わせ方など、多彩な具体例を交えて「音楽をどう響かせるか」を学ぶ時間となりました。ショパンの作品においては、「厳格ではなく、小さな冗談や遊び心を持って」とのアドバイスも印象的でした。
最後には、「日本の学生は真剣に耳を傾け、アドバイスを自分のものにしようと努力する。その姿勢は本当に素晴らしい」と語ってくださいました。遠い国からの初来日でありながら、日本や本校の生徒に温かい思いを寄せてくださったことに、大きな励ましをいただきました。
今回のミニコンサートと公開レッスンは、生徒たちにとって国際的な視野を広げ、音楽をより深く学ぶ貴重な機会となったのではないかと思います。