「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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皆さん,おはようございます。
新しい「課題」が郵便でとどいているかと思います。もし,まだ受け取っていない人がいれば,すぐに学校に連絡を下さい。また,すでに「連絡用紙1」を多くの人が学校に返信してくれていますが,まだの人があったら,至急にお願いします。
さて,今日は「今週の話題」といったお話です。
4月15日から21日を「World Creativity and Innovation (創造と革新)Week」というそうです。4月15日は,画家であり科学者でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチの誕生日(1452年)であり,国連で「芸術と科学」による新しい価値を創造する活動を促進する週間,と定めているそうです。芸術と科学は,一見,対極にあるもののように思われるのですが,実は,誰も見たことも考えたこともなかったような,新しいものを「創造」する,だれもが思いつかなかった視点でものを考え作り上げていく,という点では同じような発想を行うことが望まれています。
レオナルドはイタリアのフィレンツェに生まれ,『モナリザ』や『最後の晩餐』などを残し,「史上最高」の画家と言われますが,建築、数学、幾何学、解剖学、生理学、動植物学、天文学、気象学、地質学、地理学、物理学、光学、力学、土木工学など多くの専門分野に興味があり,科学者としても大きな業績を残したとされます。また,彼自身も「リラ」という弦楽器(馬の頭蓋骨の形をしていたという竪琴)をかなり上手に弾くことができたとされ,音楽にも長けていたと言われています。
そういえば,ベートーヴェンの交響曲第9番,4楽章でバリトンが「O Freunde, nicht diese Töne! sondern laßt uns angenehmere anstimmen, und freudenvollere.(おお友よ、このような音ではない!もっと楽しい歌をうたおう,そしてもっと喜びに満ちたものを)と歌いだします。これは有名なシラー(Schiller)の歓喜に寄せて(An die Freude)という詩の一節です。ベートーヴェンは交響曲に中に合唱を取り入れる,といった当時では革新的な取り組みを行うにあたって,このシラーの詩を用い,誰もが考えもしなかった楽曲を世に送り出したのです。まさに,創造と革新のお手本のようなものではないでしょうか。
というように,音楽も科学も,自由に発想を飛ばし,誰もが思いもつかなかったような新しいものを創造し,世界を変えていく大きな力を持つことができる,ということを想像してみませんか?