いっしょに歩もう、いっしょに学ぼう
普通科
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4月8日(火)、令和7年度入学式を無事に挙行することができました。関係の皆さまのご臨席を賜り、ありがとうございます。また、保護者の皆さまにも数多くご出席いただきましたことを深く感謝いたします。
以下に、学校長の式辞を紹介いたします。
【喜多村学校長 式辞 全文】
桜の花びらが風に舞い、春の息吹を感じる今日の良き日に、京都奏和高校の新入生81名を迎えられることを、大変喜ばしく感じています。
京都市立京都奏和高等学校 第五回入学式を迎えるにあたり、京都市教育委員会より来賓のご臨席を賜り、厚く御礼を申し上げます。また、保護者の皆様におかれましても、ご列席いただき誠にありがとうございます。今日のお子様の姿を感慨深くご覧になられていることと存じます。本日は誠におめでとうございます。
先ほど入学を許可いたしました81名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは、これまでうまくいかないことを色々と経験してきたことと思います。それでもなお、集団の中で学び直しをして次のステップに進みたいという強い意志を持ち、この京都奏和高校を選んで入学されたことをうれしく思っています。
皆さん一人ひとりが異なる背景や経験を持っていることを大切にし、それぞれの個性を尊重しながら成長していってほしいと願っています。同じ教室で学ぶ中で、異なる考えや感じ方を共有することで、新たな発見や驚きを得ることができるでしょう。これが集団で学ぶ醍醐味でもあると思います。
さて、皆さんはAIを使ってみたことはありますか? AIに「1足す1はどうなりますか?」と聞いてみると、「1足す1は、2になります。これは、基本的な加法(加える方法)のルールに基づいています。」 「例えば、1つのリンゴにもう1つのリンゴを加えると、合計で2つのリンゴになります。」と、例えまでつけて説明してくれました。これは、リンゴという果物1つにもう1つ加えて数えると2つになりますということですが、実際のリンゴ一つひとつは、形も違えば、味も違います。そう考えると一つ一つのリンゴは違うものと考えられます。では、違うものを加えることをAIに聞くとどうなるでしょうか。違うものを加えることをはっきりさせるために、リンゴを人の名前に置き換えて聞いてみました。
「かなでさんに、なごみさんを加えるとどうなりますか。」
AIはどう答えると思いますか。答えを予想してみてください。
さて、AIの答えは、「かなでさんに、なごみさんを加えると、素敵なチームができそうですね!」でした。AIは、人の名前を使うことで、単なる数の足し算ではなく、個々の存在を認識して答えたということです。
皆さんのAIの答えの予想はどうだったでしょう。色々な予想をした人がいると思います。予想は外れたかもしれませんが、一人ひとり違ったほうが、人それぞれの考え方を知れて楽しくないですか。
私が初めに、「81名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます」と申しました。新しくこの学校に入学してくる人たち。という意味では同じ新入生ということですが、一人ひとり違う人たちが81人、入学生としてこの場にいるということです。そのことを大切にしながら、我々教職員も皆さんと共に学校生活を送っていきます。一人一人違う人たちが集まってくる場所では、どのようなことを考えないといけないでしょうか。教室という場所、授業の場面、部活動の場面、特別活動の場面で考えないといけないことは、どのようなことでしょうか。自分の考えだけで行動しても大丈夫でしょうか。自分らしさを生かしながら、集団の中で互いに力を出すには、どのようなことを考えて行動していけばよいのか。そのことをいろいろな人の異なった視点や考えに触れながら、成長してほしいと願っています。
「奏(かなで)という漢字と和(なごみ)という漢字を並べると奏和になります」奏和という名前は、異なる音色が調和して美しいメロディーを奏でるように、個性豊かな人たちが集まり、互いが協力しあい、新たな可能性を広げていくことをイメージしています。異なる視点や考え方を大切にし、互いに学び合いながら素晴らしい高校生活を送ってください。この学校には、皆さんの高校生活を応援してくれる人がたくさんいます。やるのは皆さん一人ひとりです。その一人ひとりをつなげていくことができれば、より大きな成長につながります。ゆっくり、一歩ずつ、みんなで一緒に歩んでいきましょう。
令和 七年 四月 八日
京都市立京都奏和高等学校
校長 喜多村 利昭