「なりたい自分」を探し、深める!
普通科・教育みらい科
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2月28日(金)、本校・塔南高校の最後となる第62回目の卒業証書授与式を挙行いたしました。厳しい冬の時期を越え、確かな春の息吹が感じられる中で、心に残る思い出深い、涙の卒業式となりました。
本校の卒業生の皆さん、保護者の皆様、御卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。
〇学校長の式辞は、以下の内容のお話をさせていただきました。
柔らかな春の息吹が満ち始め、躍動の気配を漂わせる今日のよき日に、京都市立塔南高等学校 第62回卒業証書授与式を挙行できますことは、大きな慶びであり、深く感謝申し上げます。
本日は、公私ともご多用の中、京都市教育委員会 指導部学校指導課 高校教育担当課長 小枝 大祐 様、指導主事 坂井 美保 様、本校学校運営協議会理事長・唐橋自治会連合会会長 天野 広一 様をはじめ、愛校会会長様、PTA役員の皆様、そして、保護者の皆様のご臨席を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与されました教育みらい科40名、普通科196名、計236名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。令和4年4月に本校の門をくぐり、3年間過ごした高校生活は、皆さんにとってかけがえのない、思い出深いものになったと思っております。
3年前の入学式は、私にとっても校長に昇任して初めての入学式であり、皆さんと同じように、とても新鮮な気持ちでこの場に立っていました。その入学式において、塔南高校を締めくくる生徒として、本校のよき歴史と伝統を引き継ぎ、授業をはじめ学校行事、部活動、課外活動等、すべての教育活動を通して、「自ら学び自ら考える力」を身に付けてほしいというお話をしました。そして、「志を高く掲げて、新しい自分になってほしい」、「果敢に挑戦する人間になってはしい」等、たくさんのことをみなさんに託して、高校生活をスタートしてもらいました。
入学からの1年3ヶ月は吉祥院の旧校地で、残りの1年9ヵ月は唐橋の現校地で、その時々に様々な経験を積みながら、高校生活を過ごされてきました。そこで巡り会えた仲間をはじめ多様な方々と共に学び共に考え、自己実現をめざして取り組んだ濃密な日々は、皆さん一人一人の脳裏に、今懐かしい思い出としてかけ巡っていることでしょう。
また、他校では経験できない多くことを本校3年間で積み重ねながら、皆さんはどんな状況であっても「何ができるか」、「どうしたらできるか」を考え、仲間と共に知恵を出し合いながら学校全体を盛り立ててくれました。
3年生になった今年度は、最上級生として大いなる力を発揮し、まつり実行委員会や生徒会執行部の皆さんと対話と協働を通して、文化祭と体育祭の準備・企画・運営まで主体的に取り組んでくれました。
残暑厳しい8月に実施した文化祭では、全学年全クラスが取り組んだ舞台発表で、3年生の底力を出し切る圧巻のパフォーマンスを披露してくれました。また、台風と雨天のため、急遽野外から室内に変更した模擬店でも創意工夫を行いながら、多くの生徒が楽しめる新たな文化祭の在り方を示してくれました。
10月に現校地で初めて開催した体育祭では、学年を超え色別に分かれて実施した応援団パフォーマンスをはじめ、No look ball passや仮装リレー、保護者の皆様にも参加していただいた大縄跳び等、全員が楽しめる競技を取り入れ大いに盛り上げるすばらしい学校行事を創り上げてくれました。
普段の授業をはじめ、放課後遅くまで残り学習や学校行事に取り組んだ時間、グラウンドや体育館で仲間と共に汗を流しながら部活動に打ち込んだ時間、その1つ1つがかけがえのない思い出になっていることでしょう。皆さんのかけがえのない時間を共有する場として本校があり、多くの「とき」を本校で過ごしてきました。
本日の卒業式は、皆さんで共有した「とき」を胸に刻み、これから始まるそれぞれのステージへとつなげていく新たな旅立ちの場にしてもらいたいと思っております。これから始まる皆さんの輝かしい新たなステージを創っていくうえで、大切にしてほしい3つの事柄を贈る言葉としてお話させていただきます。
1つ目は、「創造性と協調性を培ってほしい」ということです。
皆さんは、現在、先行き不透明で変化の激しい時代を生きています。物事を理解し判断する前に、新しいものが毎日のように生み出されています。自分にとって何が必要か、何が大切かを見極め判断していくことが重要となります。
先月に実施された大学入学共通テストをAIに解かせると、得点率は約91%であったという記事が日本経済新聞に掲載されていました。AIが人間を凌駕する時代が、すぐそこに来ています。
しかしながら、人間は、柔軟な思考で革新的なアイデアを生み出す創造性と、仲間と対話と協働を通して、個性を認め合い、多様な価値観や考え方を尊重し合いながら、課題を解決していく協調性など、AIにはない能力をもっています。この創造性と協調性を培い、自分自身の生き方・在り方をしっかり追求していくとともに、人間とAIとが共存するより良い未来社会を構築してください。
2つ目は、「常に努力を積み重ねてほしい」ということです。
アメリカ大リーグ・マリナーズ等で活躍し、先日、アジアで初めて野球殿堂入り果たしたイチローさんは、大リーグで2004年に262安打の年間最多安打記録を樹立した際に、「大きな目標や夢を達成するには、小さいことを積み重ねる事が大切であり、常に努力を積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道だ」という言葉を残されています。
結果が出なくても失敗しても、常に努力を積み重ねていくことによって、身に付いていく力こそが、大きな成果につながっていきます。
新しい世界に巣立っていく皆さんは、こらからさまざまな壁にぶつかることも多くあると思いますが、常に努力を惜しまず、向上心を忘れず、日々研鑽を積み重ね、自らの力で可能性を広げて、自己実現を目指して果敢に挑戦してください。
3つ目は、「塔南高校の卒業生であること、その誇りを持ち続けてほしい」ということです。
自らの意志で本校に入学してきた皆さんは、多くの仲間をはじめ先生方、先輩・後輩たちに出会い、共に学びに共に考え、自らの目標に向かって歩んできた3年間は、いつまでも忘れることはないでしょう。
さらに、コロナ禍の中での高校生活、開建高校開校に向けた校章製作や校歌の歌詞の考案、そして、吉祥院校地から唐橋校地への移転、校則の改定など、通常の高校生では経験できない様々な活動や取組等を積みながら、高校生活を過ごしてきました。その出来事1つ1つがこれからの人生にとって、大きな糧となっていきます。
皆さんには、本校で出会った仲間や本校での関りをいつまでも大切にし、母校を誇らしく思う気持ちを持ち続け、皆さん一人一人の唯一無二の人生を力強く歩み、素晴らしい未来を創り出してください。
結びにあたり、ご臨席賜りました保護者の皆様に、御挨拶申し上げます。本日はお子様の御卒業、誠におめでとうございます。お子様は、本校で様々な経験を積みながら高校生活を過ごされてきました。その姿を見守り、嬉しい時には共に喜び、苦しんでいる時には励ましながらの3年間であったと思っております。立派に成長されたお子様が新たな旅立ちを迎える本日、まさに感慨無量のことと拝察いたします。これまでの本校の教育活動に対しまして、温かい御支援並びに御協力を賜りましたことを、心から感謝申し上げます。
さて、卒業生の皆さん、いよいよ本校を巣立つときが来ました。塔南高校の最後の卒業生として誇りと自覚をもって、常に挑戦する気持ちを持ち続け、自らの「志」や「夢」の実現に向けて突き進んでください。
卒業生の皆さん一人一人が、それぞれの世界に向けて力強く旅立ち、それに続く輝かしい未来が訪れることを心から願いまして式辞といたします。
令和7年 2月28日
京都市立塔南高等学校長
尾崎 嘉彦