「なりたい自分」を探し、深める!
普通科・教育みらい科
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12月22日(木)から24日(土)にかけて,東京の日本科学未来館において,第60回日本学生科学賞中央審査最終選考が行われ,本校から出場した1年教育みらい科で科学部の早川優希君が,高校の部で全国1位となる「内閣総理大臣賞」を受賞しました。早川君は,昨年度中学の部でも同賞を受賞しており,中学・高校の両方の部で内閣総理大臣賞を受賞した生徒は,日本学生科学賞60年の歴史においても初めてとのことです。
今年の早川君の研究テーマは,「うちわが起こす流体の特性を応用した省エネフィンの開発」です。泳ぐ際に足にフィンを着用することで水中を進む推進力は増しますが,足への負担も増加します。早川君はフィンを使用して泳ぐことで,足の筋肉硬直が原因で溺れる事故が年間200件以上発生していることを知り,そのような事故を少なくできないかと考え,これまで小学校6年生から研究に取り組んできたうちわの風の効率化の研究成果を応用し,より小さなエネルギーで,より大きな推進力を生み出すフィンの開発に取り組みました。
研究の結果,フィンの先端1/3をしなるように加工するとともにフィンの表面に水の流れに平行な筋をつけ,さらに足の指先付近(足元)に水圧で開閉する可動式の穴を設けたフィンを開発しました。このフィンを小型化した実験用ブレードの実験データでは,標準のブレードに比べて,推進力は約70%増加しながら足への負荷は約25%も減少しました。さらに,開発したフィンを実際に人が使用した実験では,標準のフィンに比べて泳ぐ速度が約31%も向上し,足への負担感も減少することがわかりました。
早川君は今回の受賞を受けて,来年5月に米国・ロサンゼルスで開催される高校生の科学研究の世界大会「ISEF2017(国際学生科学技術フェア)」に日本代表として派遣されることが内定しました。早川君は前回のISEF2016にも中学3年生ながら特別に出場していますが,今回のISEF2017には,世界の舞台で受賞することを目標に挑戦します。
【写真上】 会場の日本科学未来館
【写真中】 中央審査最終選考での早川君のプレゼンテーション
【写真下】 表彰式を終えて