「なりたい自分」を探し、深める!
普通科・教育みらい科
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12月18日の訪問先のつづきです。
●株式会社SCREENホールディングス●
12月18日(水)の午後,京都市上京区にあるSCREENホールディングスを本校2年生5名が訪問させていただきました。
まず会議室に通され本日のプログラムを説明していただき,SCREENホールディングスの前身である「大日本スクリーン製造株式会社」が開発されたガラススクリーンや初期のころのプリンターが展示されているロビーへ移動し,印刷技術の開発とその発展について教えていただきました。
会議室に戻り,SCREENグループ各社が行っておられる事業の説明から企業が社会に果たす役割についても教えていただき,生徒にとって企業で働く意義というものを考える機会になりました。そして,生徒にとって驚きだったのが,3Dインクジェットプリンターで作られた「心臓モデル」を触らせていただいたことでした。理科室の心臓模型とは違って,手触りまで本物に似せて作られた心臓を掌にのせて大興奮でした。印刷技術からスタートした会社が医療の面でも社会に貢献していると知って,生徒は驚き感動していました。
最後に生徒からの質問に,企業というより人生の先輩として丁寧にお答えいただいき,SCREENホールディングスをつくっているのは,会社を愛する「人」なのだと感じたようです。
●京都工芸繊維大学工芸科学研究所●
2年生特別進学コースの3名が京都工芸繊維大学を訪問。同大学工芸科学研究所の佐藤哲也先生にお世話になりました。まずは,大学の案内をしていただき,学部や大学院の学生の方々へその場でインタビューしました。大学で学ぶことについての生の声をうかがうことができ,生徒たちは大学での学びに対してリアリティをもてたようでした。また,研究室では,研究内容について講義をしていただきました。色に対する人間の認知について,国ごとに色のイメージに違いがあり,それがどのように違うのかを統計的に解析したり,また,物理的に(定量的に)色とその感じ方について解析していく指標や数式をつくる研究についてご説明いただきました。その後,実際に測定実験を体験させていただき,身の回りにあるものの色を数値化しました。生徒たちは科学的な手法の良さについて実感ができ,自分の進路について良い刺激を得たと思います。
●京都造形芸術大学文明哲学研究所●
2年生特別進学コースの3名が京都造形芸術大学を訪問しました。生徒たちは同大学文明哲学研究所の齋藤亜矢先生より,研究者としての経歴(キャリア),研究されている内容,高校生へのメッセージなどのお話を伺うことができました。
齋藤先生は「ヒトはなぜ絵を描くのか」という研究について,チンパンジーと人間の子供の描いた絵を比較しながら説明してくださいました。両者の最も大きな違いとして,人間の子供は「見立て」る力を使って,何かを表した絵を描くことができるという点が挙げられていました。そして,ヒトの認知的な特徴である想像力をもたらしたのは言葉の獲得であることや,「見立て」の想像力が次のステップである創造へつながることなどをわかりやすくお話しくださいました。また,アルタミラ洞窟壁画の美しい映像で多くの動物が生き生きと描かれた絵を見せていただき,約2万年前の人類が「絵を描く心の基盤」をもっていたことを話していただきました。
最後に,驚きや感動の「!」を形や音にするのがアートで,「!」を「?」するのがサイエンスであるというお話から,自然や身の回りの現象に目を向け,「!」を自分の視点で見つけてくることの大切さをアドバイスしていただきました。
その後,学内を案内していただき,アートで社会貢献をしている学生の作品を見たり,芸術大学のさまざまな施設を見ることができました。
2時間ほどの訪問でしたが,生徒たちの中に多くの「!」が生まれ,それが自分の進路を切り拓く力になるにように感じました。齋藤先生,ありがとうございました。
(左)株式会社SCREENホールディングス
(中)京都工芸繊維大学工芸科学研究所
(右)京都造形芸術大学文明哲学研究所