美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
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今回は,京都精華大学ポピュラーカルチャー学部の小北光浩先生を講師としてお招きし,「ファッションの魅力」というテーマで講演を行いました。
初めに「ファッションとは装いをつくること,社会の変化に対応して新しい価値を生み出すことである」と説明され,ファッションショーの映像を見ながらファッション・トレンドの変遷について紹介していただきました。「コレクションブランドは未知の新しさを求め,ファストファッションブランドは今の新しさを追求する。数年経つとデザイナー自身も変わる。どちらが良い悪いではなく,自分はどちらが向いているかを考えて」とアドバイスいただきました。
また留学時代に作成されたポートフォリオや連続をテーマにした服やスカートの試作品など自身の学びを振り返りながら,頭の中だけで考えるのではなく,一度アイデアを頭の外に出してアイデアを並列に並べてみること,枠組みを外して考えることの大切さを伝えていただきました。ブランドデザイナー時代の経験から,売れる服は7割で3割は売れ残るという服の消化率を例にビジネスとしてのファッションの側面も語られ,大変興味深い2時間でした。
授業を終えた生徒たちは,「“今ある新しさ”ではなく,次に流行しそうなものをpick upして行動していくというところに共感を覚えた。突き詰めていく作業が終わったら,人に新たな価値を提供できるよう視野を広げていくことが大切だと改めて感じた。」「人の求めるもの,あこがれを創っていくものがファッションの世界。見せるものと売れるものを見分けてやっていくのがビジネス,ということなどファッション界の仕事について学べて良かったです。デザインも枠の中だけで収めるのではなく,一度冒険してからまとめる方がいいものができるという思考法は,私も枠の中で考えて悩んでしまうタイプなので勉強になりました。」「私はファッションアート専攻だけど,人が考えないものとか,オリジナリティとか全然考えられないので,先生のようにシャツを重ねるとかポケットを重ねるというアイデアが思いつく発想力はすごいと思った。後期作品展では,一度枠組みを超えて視野を広げてもう一度しっかり考え直してみたいです。」などと感想を述べていました。
今回学んだことやいただいたアドバイスを後期作品展や今後の制作活動に生かしくれることを期待します。お世話になりました小北光浩先生,本当にありがとうございました。