美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
〒604-0902 京都市中京区土手町通竹屋町下る鉾田町542[MAPを見る]
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本校では、様々な場面でアートを通じて社会とつながる学びを進めています。
先日、3年生「表現演習」E講座の生徒14名が介護療養施設の京都東山老年サナトリウムに出向き、アートを通じたワークショップ・交流会を行いました。
今年度は、
「日本昔話」…空を飛ぶ龍に乗って旅をする昔話のキャラクターたち
「西洋の物語」…舞踏会で踊る王子様とお姫様たち
という2つのテーマを設定して、染めとステンシルで下地をあらかじめ準備した作品に、手作りの型紙と着色道具を使用して装飾していただくという内容で行いました。約30名の入所者の方々が順番に参加してくださり、交流会は大盛況でした。
この取り組みのあとの生徒の振り返りで、「『伝える』ということのむずかしさを強く感じました。声の大きさ、言葉の選択などの全てを、分かりやすくハキハキすることが大切だと分かりました。」「利用者のみなさんのステンシルで作品がすごく華やかになって、最高に良い作品ができたと思います。」「普段あまり接することがないおじいさん・おばあさんと作品作りをして、やっぱり人に教えることは大変だなと思いました。自分は、大きな声でゆっくりしゃべるということを心がけました。この活動は自分の成長になったと思います。」などの意見が寄せられ、今回の交流会がとても良い経験になったようでした。
この取り組みのために、この講座では、事前学習、事前制作にじっくり時間をかけました。また、交流会の翌日の授業では早速交流会当日の振り返りを行いました。次年度の取り組みにつなげていくため、技法、準備、当日などそれぞれについて「今回の取組みで出来たこと、良かったこと」「今後の課題」をまずは個人で考え、その後グループごとに話し合って発表しました。生徒は他人の意見を聞く中でより考えが深まり、教員も生徒の意見から発見することが多数ありました。
今回の学習で得たことを大切にし、生徒たちが美術と社会とを結びつける役割をはたしてくれること期待しています。
写真 当日の様子
入所者の方々が制作された作品を生徒が披露
ワークショップ後の振り返りグループ学習