美術を通して、これからの時代を生き抜く力を磨く!
美術工芸科
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17日(火)、3年生アートフロンティアコースの総合的な学習の時間「表現探求F」で「無言のメッセージ」という校長の授業がありました。
長野県上田市にある戦没画学生慰霊美術館「無言館」の所蔵作品と、無言館編纂の『戦没画学生人名録』に、本校の前身「京都市立美術工芸学校」の卒業生が多数掲載されていることを戦前の歴史に触れながら紹介し、美術を学ぶ高校生として何を考えるか、課題提起をしました。
校長は、2005年京都で開催された無言館の展覧会に行った際、作品の背後にある事実を知り、ぜひ無言館を訪問したいと考えながら果たせずにいました。2015年銅駝美術工芸高等学校に着任した際、校長室にあった無言館編纂の『戦没画学生人名録』を見つけ、調べてみると本校前身の「京都市立美術工芸学校」卒業生が77名掲載されていることを確認しました。10年間果たせなかったことを実現したいと考えその夏、上田市の無言館を訪問し、たくさんの戦没画学生の作品と、遺品、資料と対面しました。
実は『戦没画学生人名録』を調べた際、掲載されている77名のうち3名の作品が本校の収蔵庫に保管されていることも判り、授業では、その作品の現物を生徒に披露し、本校漆芸専攻の教員による解説も行いました。
生徒は、自分たちの先輩に戦没画学生が多数存在したこと、美術の道を戦争で断たれてしまった青年がいたことを知り、同じ美術を学ぶものとして様々なことを深く考えたようでした。
写真上 授業の様子
下 本校所蔵の戦没画学生の作品(漆芸作品)